学生時代は腹筋トレーニングができていたのに、最近久しぶりにチャレンジしたら1回もできなかった・・・なんて経験はありませんか?本記事では、腹筋トレーニングができない原因や克服方法について解説。後半には初心者でも簡単に始められる効果的な腹筋トレーニング方法もご紹介しますので、ぜひ最後まで読んで理想の体を目指してください。
腹筋トレーニングができない理由として、主に筋力や柔軟性の低下などが挙げられます。
本章でその原因を詳しく見ていきましょう。
腹筋トレーニングができない主な原因の一つが筋力の不足や低下です。腹筋トレーニングでは主にお腹まわりの筋肉を使いますが、女性の場合、一般的に上半身の筋肉は男性に比べて50%程度しかないと言われています。もともと筋肉が少ない上に、加齢に伴い年々筋力が衰えてきます。さらにライフスタイルの変化による運動不足が重なることで、腹筋の筋力が著しく低下することがあります。
寝転んだ状態で完全に上体を起こす腹筋トレーニングとして、シットアップや上体起こしなどがありますが、足を固定しないとできないという悩みを聞くことがあります。原因としては、間違えたフォームや筋力不足などさまざま考えられますが、実はそもそも上体を完全に起こす必要はありません。逆に完全に上体を起こすことで腰への負担がかかり、腰痛の原因にもなり得ます。また、完全に起き上がってしまうと逆に腹直筋に負荷がかからないため、むしろ逆効果になるおそれもあるのです。
腹直筋離開とは、左右の腹直筋の真ん中にある白線(腹直筋を包む膜)が、妊娠などで横に薄く伸びてしまっている状態です。妊娠・出産による身体的な変化が大きく影響することも考えられます。お腹の筋肉である腹直筋は左右に分かれていて、「白線」とよばれる繊維によって左右がつながれています。ところが、妊娠で子宮が大きくなることでお腹も引っ張られてこの白線が横に薄く伸び、左右の腹直筋が分離してしまうことがあります。この症状を「腹直筋離開(ふくちょくきんりかい)」と呼びます。腹直筋離開の状態では、お腹に力が入りにくくなります。また、腹筋トレーニングをすることで腹直筋を更に悪化させてしまうおそれがあります。腹直筋離開は、産後6ヵ月~1年で自然治癒すると言われていますが、治らないままの人もいるようです。また、妊娠・出産の経験がない人でも、腹直筋離開になるケースもあり、これは全身の筋肉・靭帯のゆるみ、肥満、骨盤のゆるみなどが原因と考えられているそうです。「昔は腹筋トレーニングができていたのに、最近全くできなくなった・・・」という状況の方は、トレーニングで無理に鍛えようとするのではなく、一度受診された方が良いでしょう。
現代社会では、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用により、姿勢の悪化が深刻な問題となっています。
特に多く見られるのが、猫背や反り腰といった姿勢不良です。特に注意が必要なのが、反り腰の状態です。反り腰では腰椎(腰の骨)が過度に前方に湾曲しており、これにより腹筋トレーニングの基本となる上体の屈曲動作が制限されることがあるのです。反り腰の状態で無理に腹筋トレーニングを行うと、腰に過度な負担がかかり、腰痛の原因となる可能性があるため注意が必要です。また、猫背は腹筋が常に縮んで、反対の背中の筋肉は常に伸びた状態となっていることで、腹筋トレーニングの動作が困難になります。このように、姿勢不良は本来使うべき筋肉が十分に活用されず、特定の筋肉に過度な負担がかかる上に、筋力の低下や可動域の制限につながり、効果的なトレーニングの大きな妨げとなる恐れがあるのです。
腹筋力を効果的につけるためには、いくつかの重要なポイントがあります。単に回数をこなすだけでなく、基礎となる呼吸法から、体の柔軟性、そして筋肉の特性を理解した上でトレーニングすることが重要です。本章では、腹筋力アップのための重要なポイントを詳しく解説していきます。
腹筋力を効果的につけるためには、まず正しい呼吸法の習得が重要です。特に意識したいのが、腹式呼吸と胸式呼吸のバランスです。
腹式呼吸では、息を吸う時にお腹が膨らみ、吐く時にお腹がへこみます。この呼吸法を意識的に行うことで、腹筋群の中でも特に深い層に位置するインナーマッスルを効果的に刺激することができます。腹式呼吸を行う際は、手をお腹に当てて、呼吸に合わせてお腹が上下に動くのを確認しながら行うと、より意識がしやすくなります。
胸式呼吸は胸郭の可動域を広げる効果があります。息を深く吸うことで胸郭が広がり、肋間筋や胸部周辺の筋肉が柔軟性が上がっていきます。柔軟性が上がることによって、腹筋トレーニングを行う際の動作の質を高めることにつながるのです。
効果的な腹筋トレーニングのためには、適度な柔軟性が不可欠です。特に重要なのは、腰回りと骨盤周りの柔軟性です。これらの部位が硬くなっていると、腹筋トレーニング時に腰に過度な負担がかかり、効果的なトレーニングができないばかりか、怪我のリスクも高まります。
柔軟性を高めるためには、ストレッチを日常的に行うことが大切です。特に、背中や腰回りの筋肉のストレッチは重点的に行いましょう。ただし、強制的に伸ばすのではなく、心地よい張りを感じる程度にとどめることが重要です。
腹筋群は、表層部と深層部で異なる役割を持っています。深層部に位置するインナーマッスル(腹横筋や内腹斜筋など)は、姿勢の保持や内臓の支持という重要な役割を担っています。インナーマッスルの強化は、効果的な腹筋トレーニングの土台となります。これらの筋肉が適切に機能することで、体幹の安定性が向上し、より効果的なトレーニングが可能になります。また、インナーマッスルの強化は、姿勢の改善や腰痛予防にもつながります。
一般的に「腹筋」として目に見える部分は、主にアウターマッスル(外腹斜筋、腹直筋など)で、体の大きな動き(屈曲や回旋)を生み出す役割を担っています。アウターマッスルを効果的に鍛えるためには、まずインナーマッスルの強化が必要不可欠です。
なぜなら、インナーマッスルによる体幹の安定性がなければ、アウターマッスルの力を効率的に発揮することができないからです。また、アウターマッスルのトレーニングは、段階的に負荷を上げていくことが重要です。いきなり高強度のトレーニングを行うのではなく、まずは基本的な動作で正しいフォームを身につけ、徐々に難易度を上げていくアプローチが効果的です。
これまで解説してきた腹筋力をつけるためのポイントを踏まえ、ここでは実際のトレーニング方法をご紹介します。これらは特別な器具を必要とせず、自宅で安全に行える初心者向けのトレーニングです。
ドローインは、インナーマッスルを意識的に使うことができ、腹筋トレーニングの土台を作るのに最適です。
慣れてきたら保持時間を徐々に延ばしたり、四つ這いや立位など、様々な姿勢で行ってみましょう。
スタンディングクランチは、床に寝転がって行う一般的な腹筋運動よりも取り組みやすい方法のトレーニングです。立位で行うため、腰への負担が少なく、姿勢の確認もしやすいのが特徴です。
上体を倒す際は、背中を丸めるように意識するのがポイントです。また、首に力を入れすぎないよう注意しましょう。バランスが取りにくい場合は、壁に背中をつけて行ってもOKです。
ニートゥチェストは、主に下腹部を鍛えられるトレーニングです。通常の腹筋運動と比べて腰への負担が少なく、初心者でも安全に取り組めます。
腰が大きく反らないよう注意して、膝を引き寄せる際は、おへそを見るように顎を引きます。動作はゆっくりと行い、呼吸を止めないよう意識しましょう。
トレーニングを始めることはできても継続することは簡単ではありません。
本章では、無理なく長く続けられるようになるためのコツをご紹介します。
トレーニングの継続には、明確な目標設定の有無が鍵となります。ただし、「痩せたい」「腹筋を割りたい」といった漠然とした目標では、モチベーション維持が難しくなります。例えば、「3ヶ月後に腹筋を10回連続でできるようになる」といった、具体的で達成可能な目標を設定することで、自分の進歩を実感しやすくなるでしょう。
目標達成までの期間は、長すぎず短すぎない設定が理想的です。
トレーニングを継続させるためには、「できる範囲」を意識することが大切です。特に開始直後は、やる気が先走って頑張りすぎてしまいがちですが、無理なトレーニングは疲労や筋肉痛を引き起こし、継続の妨げとなります。1日3分程度の短い時間から始めましょう。例えば、「朝起きてすぐにドローインを5回」とか「夜寝る前にニートゥチェストを8回」のように、短時間でも毎日続けることで、体が徐々に変化していくのを実感できるでしょう。
トレーニングを習慣化するには、日常生活の中に自然と組み込むことが効果的です。例えば、「朝の歯磨き後に行う」など、すでに確立している習慣と結びつけることで、より自然にトレーニングを継続することができます。
また、スマートフォンのリマインダー機能を活用したり、カレンダーにチェックを入れたりすることで、トレーニングの習慣化をサポートすることもできます。継続できた日は〇、できなかった日は△などと記録をつけることで、自分の取り組み状況を可視化することができるでしょう。
ポイントは、完璧を求めすぎないことです。体調が悪い日や、忙しい日は、回数を減らしたり、簡単なトレーニングだけを行ったりするなど、柔軟に対応することが長期的な継続につながります。
腹筋トレーニングができない原因は、加齢による筋力低下、柔軟性の不足、姿勢の問題など様々です。しかし、これらは適切な対策で必ず改善できます。まずはドローインを1日3分行うのでも構いません。無理のない範囲で継続することで、必ず効果を実感できるはずですので、ぜひチャレンジしてみてください。
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