「ピラティスでも筋肉を鍛えられると聞いたけど、筋トレとはどう違うの?」
本記事ではこのような疑問にお答えするべく徹底解説!目的別の選び方や併用時の順番についてもご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
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ピラティスと筋トレの大きな違いは「鍛えられる筋肉」です。それぞれの違いについて見ていきましょう。
筋肉の組織(筋線維)は、大きく「遅筋(ちきん)」と「速筋(そっきん)」に分けられます。
遅筋は、持久力を発揮する時に使用される筋肉です。酸素をたくわえるミオグロビンというたんぱく質が多く含まれていて赤い色をしているため「赤筋」とも呼ばれます。遅筋にはミトコンドリアが圧倒的に多く、ミトコンドリアの好気性代謝で糖質、脂肪酸、乳酸を使ってエネルギーを作ります。遅筋は収縮速度が遅いものの、持久力にすぐれているという特徴があります。主にウォ-キングなどの有酸素運動に使われる筋肉です。
遅筋の割合が多い筋肉は「インナーマッスル」です。遅筋は鍛えるのに大きな力を必要としないので、筋肥大しにくくを鍛えてもマッチョな体格にはなりにくい点が特徴です。
速筋は、瞬発的に大きな力を出す時に使用される筋肉です。白っぽい色をしているので「白筋」とも呼ばれます。酸素を必要としない糖質を使ってエネルギーを作ります。しかし、その糖質は筋肉中に少ししかなく、短時間の内に消耗してしまうため、速筋はスタミナ(持久力)がありません。速筋は収縮速度が速いものの、疲れやすいという特徴があります。主に筋力トレーニングや短距離走などの無酸素運動に使われる筋肉です。
速筋の割合が多い筋肉は「アウターマッスル」です。アウターマッスルは大きい筋肉が多く、鍛えるのに大きな力を必要とするので筋肥大しやすく、鍛えると見た目にもわかりやすい点が特徴です。
筋肉は、大きく分けるとインナーマッスルとアウターマッスルの2種類になります。
インナーマッスルは、身体の深層部にある小さな筋肉です。肩関節や股関節など様々な骨の周りにあり、普段意識して動かしたりすることは難しいと言われています。
インナーマッスルは「姿勢保持筋」とも呼ばれており、鍛えることで身体の深部で関節を安定させたり、内臓や脊柱を支えて姿勢の保持がしやすくなり、身体の安定性がとれます。インナーマッスルは、弱い負荷でゆっくりと行う動作によって鍛えることができます。
対して、アウターマッスルは主に筋肉の表層部にある大きい筋肉です。普段私たちが意識して動かしている筋肉はアウターマッスルであることが多いです。アウターマッスルが機能することで、関節を動かしたり、強大な力を出すことができるようになります。アウターマッスルは高負荷のトレーニングによって鍛えることができます。
では、ピラティスと筋トレは、それぞれインナーマッスルとアウターマッスルのどちらの筋肉に効果があるのかを見ていきましょう。
ピラティスは、お腹の筋肉の深部に位置する「腹横筋(ふくおうきん)」、骨盤の底に位置する「骨盤底筋(こつばんていきん)」、背筋の深部に位置する「多裂筋(たれつきん)」といった、いわゆるインナーマッスルに効果的で、これらの筋肉は「遅筋」の割合が多くなります。
インナーマッスルは身体の奥にあるため、筋肉のつき具合がわかりにくいですが、鍛えることで関節が正しい位置に安定するため、身体の動きが軽やかになるはずです。そのため、変化を感じにくくても、根気強く継続しましょう。
ちなみに、運動習慣がなく、速筋が弱い人にとっては、ピラティスの種目でも速筋線維が働く場合もあり、アウターマッスルが全く鍛えられない訳ではありませんが、それほど大きな刺激を与えることはありません。
筋トレは、体の表層にある「大胸筋」、「大殿筋」、「大腿四頭筋」といった、いわゆるアウターマッスルに効果的で、これらの筋肉は「速筋」の割合が多いといわれています。
アウターマッスルは筋肉に大きな負荷がかかることで、より頑丈になろうとする性質があります。鍛えられることで筋肉が肥大するため、見た目の変化がわかりやすいという特徴があります。
ここまでの説明で、ピラティスと筋トレはそれぞれ鍛えられる筋肉が違うということをおわかりいただけたと思います。しかし、違いがわかっただけでは、いざトレーニングをしようと思った時にどちらを選択すれば良いのか迷ってしまいますよね。
本章では、目的別によるトレーニングの相性をご紹介します。
「しなやかな体」という言葉を聞くと、スレンダーな女性の曲線的なボディラインをイメージする人が多いのではないでしょうか?
「しなやか」という言葉を国語辞典で調べると「弾力があってよくしなうさま。よくたわむさま。」とあります。美しい姿勢でバランスよく筋肉と脂肪がついて柔軟性のある体を「しなやかな体」と定義づけることができるでしょう。このような体型を求める方には「ピラティス」がおすすめです。ピラティスは、ストレッチ効果があるので柔軟性を高めることができます。さらに運動効果・筋トレ効果も同時に得られるので、しなやかな体を作りたい方にはピラティスとの相性が良いでしょう。
「マッチョ」という言葉はポパイのような「筋肉ムキムキボディ」や、脂肪が絞られていて適度な筋肉があり腹筋がしっかり割れているような「細マッチョ」をイメージする人が多いと思います。マッチョな体型を目指すためには「筋トレ」がおすすめです。ただし、筋トレだけではなく、脂肪を落として筋肉を育てるための低糖質・高タンパク質の食事管理もセットで重要です。
ダイエットは、脂肪を落とすことと代謝を上げることの両方が重要です。よって、脂肪燃焼に効果的な遅筋の成長が中心となるピラティスと、代謝アップに効果的な速筋の成長が中心となる筋トレの両方とも取り組む事が理想的だといえます。しかし、それぞれの専用スタジオに通おうと思うと時間的にも金銭的にも厳しいという人も多いと思います。その場合は、総合フィットネスクラブを選択すると良いでしょう。総合フィットネスクラブには筋トレができるスペースが常設されているのが一般的です。また最近ではさまざまなスタジオレッスンが提供されており、その中にピラティスも含まれていることが多いはずです。
総合フィットネスクラブのメリットについては下記記事でも紹介してますのでご覧ください。
インナーマッスルにもアウターマッスルにも効果的なのは「筋トレ」です。トレーニングメニューの組み方次第で両方バランスよく鍛えることができます。ただし、やみくもにやっても効果はありません。筋トレの正しいフォームや目標に向けてやるべき種目の選択や順番の考慮が非常に重要です。そのため、初心者の場合は、最初の2ヶ月〜半年間位はプロのトレーナーが指導するパーソナルトレーニングを受けることをおすすめします。詳しい理由についてはこちらの記事で紹介していますのでぜひご覧ください。
運動習慣を身につけたい人にとって、ピラティスと筋トレの両方とも相性が良いといえますが、迷ってしまう場合は、まずは現在のご自身の体型で気になる点を洗い出してみましょう。体脂肪が多い体型が気になっている方は、しばらくの間は「ピラティス」に集中すると良いかもしれません。なお、初めてピラティスを始める場合、最初はパーソナルレッスンで正しいフォームを身につけてからグループレッスンに移行することをおすすめします。
また、疲れやすい方や筋肉の衰えが気になる方は「筋トレ」をはじめると良いでしょう。ただし、初心者が筋トレを始める際、誤ったフォームで行うと効果が無いばかりかケガの原因にもなります。最初のうちは専門のパーソナルトレーナーに指導してもらえるパーソナルトレーニングで筋トレの正しいフォームを身につけることをおすすめします。
ここまでピラティスと筋トレ、どちらに取り組むべきかを中心にお伝えしてきました。
そうなると次に気になるのは「1日のうちに両方を併用する場合、どっちが先が良いのか?」ではないでしょうか?結論としてはどちらを先に行っても、それぞれの効果がもたらされるといえます。
一般的に、筋トレ前のストレッチには動的ストレッチが良いとされており、ピラティスは動的ストレッチにも該当します。先にピラティスで体幹や柔軟性を整えてから筋トレすることで、可動域が広がり筋トレの効果が高まるでしょう。一方で、筋トレの後にピラティスを行うことでストレッチ効果をもたらし、筋肉痛の軽減にもつながります。
今回は、ピラティスと筋トレの違いについての解説でした。体脂肪を落として筋肉をつけたい人にとって、筋トレとピラティスは非常に相性が良いことがおわかりいただけたと思います。
もしトレーニング時間に余裕がある場合は、筋トレの前後にピラティスを挟むと良いでしょう。ぜひ試してみてくださいね。
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