猫背を治す筋トレはある?女性も簡単にはじめられるメニューを紹介

公開日:2025/03/02 更新日:2025/03/03

ネコのように背中が丸くなってしまう猫背は、顔の位置が前下がりになることで、暗い印象を与えるほか、肩こりや腰痛などの不調を引き起こす原因にもなります。
本記事では、猫背の原因や猫背を治す方法について解説。後半は自宅やジムでできる筋トレやストレッチ方法をご紹介します。読んでいただくことで正しい姿勢を手に入れて、健康的な毎日を目指す方法について理解が深まりますので、ぜひ最後までご覧ください。

猫背になる理由とは

まずは猫背になっていまう理由から見ていきましょう。

デスクワークの増加

デスクワークでパソコンや書類に集中すると顔が前に出やすくなります。顔が前に出ることで背中が丸まりやすくなります。また、机と椅子の高さが合っていないと猫背になりやすくなります。座位に対して机が高すぎると肩をすくめてしまいますし、逆に机が低すぎると前かがみになりやすくなります。さらに、長時間座り続けることで筋肉が疲れ、無意識に前かがみになってしまうこともあります。
このような姿勢が長時間続くことで、骨盤のゆがみや筋肉の固まりにつながり、猫背になりやすくなるのです。

スマホやゲームのやりすぎ

スマホやポータブルゲーム機器などは、画面をのぞき込む姿勢になります。これが続くと、頭の重みが首や肩に負担をかけてしまいます。この姿勢が長時間続くことで、正しい姿勢を維持する筋肉が衰えてしまい、猫背が定着するおそれがあります。

不良姿勢の積み重ね

不良姿勢が継続することで、脳がその状態を正しい姿勢と誤って記憶してしまうおそれがあります。一度誤った記憶が定着すると、その姿勢が崩れた際に、たとえそれが正しい姿勢であったとしても、また悪い姿勢に元に戻ろうするのです。このように脳の記憶で猫背が定着してしまう場合もあるのです。

猫背のセルフチェック

壁さえあればどこでも簡単にできる猫背のセルフチェックの方法をご紹介します。
壁に背を向けて立ち、頭・背中・お尻・かかとを壁につけてみてください。この時に壁から頭やお尻が離れてしまった場合はすでに猫背である可能性があります。また、頭やお尻を壁にくっつけることはできるものの、どちらかが離れていた方が楽に立てる場合は、猫背予備軍のおそれがあります。

猫背の問題点

猫背は顔の位置が前下がりになってしまうことで、暗い印象を与えます。そのような見た目の悪さはもちろん、健康や日常生活にまで悪影響を及ぼすことをご存知でしょうか?順番に解説していきます。

血行不良

猫背による身体のゆがみは、血管を圧迫し血行不良を招きます。血行が悪くなると手や足など先端まで血液が循環しにくくなるため、冷えが起こりやすくなります。 また、リンパの流れも悪くなることで、むくみも生じやすくなります。

ストレートネック

ストレートネックとは、本来であれば緩やかなカーブを描いているはずの首の骨が、まっすぐになってしまっている状態を指します。頭は、体重の10分の1ほどの重さがあるといわれています。本来はその重みを頸椎のカーブがうまく分散させているのですが、スマホをのぞき込んだり、首を前に出してうつむいた姿勢が続くことによって、首のカーブがなくなってしまい、首の骨がまっすぐな状態で固定化してしまうのです。ストレートネックは首こり、頭痛、吐き気などの不調が起こりやすくなります。

肩こりや首の痛み

猫背によって、首や肩は、筋肉に負担がかかって緊張状態になります。 首の筋肉が固まり、血流低下から首こりの原因になります。また、前かがみの状態が続くため、肩にも負担がかかり、肩こりにつながります。

腰痛や背中の痛み

背骨のS字カーブが崩れることで、腰に負担がかかりやすくなります。慢性的な猫背は、脊椎の変形や椎間板ヘルニアのリスクを高めます。

呼吸の質の低下

猫背は、背中の筋肉の筋肉を招くことで横隔膜の上下動が制限されます。その結果、呼吸が浅くなり、脳が酸欠状態に陥るケースがあります。呼吸が浅くなると、自律神経のバランスが崩れやすくなり、疲れや集中力の低下など、日常生活にさまざまな弊害をもたらすおそれがあります。

猫背が治る方法

次に猫背が治る方法について解説します。順番に見ていきましょう。

ストレッチをする

猫背の改善には、 縮んで硬くなった筋肉を伸ばすストレッチが効果的です。ストレッチによって関節が動かしやすくなり可動範囲が広がることで、猫背の改善につながるのです。特に、 胸・背中・肩甲骨・首・腰 の柔軟性を高めることで、自然と正しい姿勢を取りやすくなります。

インナーマッスルを鍛える

背骨を支える以下4つのインナーマッスルを鍛えることで猫背の改善につながります。

①腹横筋(ふくおうきん)

腹部をコルセットのように支える筋肉です。背骨の安定に役立ちます。

②多裂筋(たれつきん)

背骨を支える筋肉です。正しい姿勢の維持に貢献します。

③横隔膜(おうかくまく)

深い呼吸を助ける筋肉です。姿勢の安定にもつながります。

④骨盤底筋(こつばんていきん)

骨盤を安定させる筋肉です。体幹のバランスを取るのに重要です。

背中の筋肉をつける

猫背に欠かせない筋肉は、背筋です。以下4つの背筋を鍛えることで前傾した背骨や上半身を支えやすくなるはずです。

背筋を鍛える効果的な筋トレメニューについては、こちらの記事で詳しく解説していますので、ご参考ください。

①僧帽筋(そうぼうきん)

首から肩、背中の上部に広がる筋肉です。肩甲骨を引き寄せて胸を開く働きがあります。

②広背筋(こうはいきん)

背中の側面を覆う大きな筋肉です。姿勢を支えて背中を引き締めます。

③脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)

背骨に沿って伸びる筋肉です。背中をまっすぐ保つことに貢献します。

④菱形筋(りょうけいきん)

肩甲骨の間にある筋肉です。肩を引き寄せて正しい姿勢の維持に貢献します。

日常の生活習慣を見直す

猫背の改善には生活習慣の見直しも重要です。デスクワークの合間に定期的にストレッチの時間を取り入れたり、スマホの使用時間を見直すなど、日常生活で姿勢改善を意識することが猫背の改善につながります。

猫背を治す筋トレメニュー

前章で解説したとおり、猫背を治すには、硬くなった筋肉をほぐして正しい姿勢を維持するために必要な筋肉をつけることが重要です。
本章では、インナーマッスルも同時に鍛えられて今すぐ簡単に始められるトレーニングメニューをご紹介します。猫背を改善したい方は、この機会にチャレンジして、運動習慣をつけましょう。

ストレッチ

まずはストレッチからご紹介していきます。

肩回しストレッチ

肩を回して肩甲骨をほぐすストレッチです。

  1. 背筋を伸ばして顎を引きます。
  2. ②指先を肩に置き、肘で大きな円を描くように10回回します。
  3. ③次は反対の10回回します。

ポイント

  • 両肘を前から上を通って後方まで回すように大きく動かしましょう。
  • 肘を後ろに回す際、両方の肩甲骨を引き寄せることを意識しましょう。

胸を開くストレッチ

胸を開いて、大胸筋を刺激し胸周辺の血流を良くするストレッチです。

  1. 両足を腰幅に開いてまっすぐ立ちます。
  2. 両腕を後ろに回して、両手を組みます。
  3. 肩を後ろに引いて左右の肩甲骨を寄せます。
  4. 息を吸いながら両腕を上げて胸を膨らませ、息を吐きながら両腕を下げてリラックスした状態で30秒間キープします。

ポイント

  • 肩甲骨を下げるように意識しましょう。

キャットアンドカウ

背中や肩甲骨周りの筋肉をほぐすストレッチです。

  1. 両手と両膝を床につけ、四つんばいの姿勢をとります。
  2. 鼻から息を吸い込みながら、腰を丸めるように背中を上に反らし、頭を下げます。
  3. 口から息を吐きつつ、背中を反らせながら頭を上げていきます。
  4. この上下の動作を繰り返し、5〜10セットを目安に繰り返します。

ポイント

  • 背骨を1本ずつ順番に曲げたり伸ばしたりする感覚で行います。
  • 呼吸に合わせて、ゆっくりと動作しましょう。

自宅で簡単にできる筋トレメニュー

次に自宅で手軽にできる筋トレメニューをご紹介します。

コブラ

肩甲骨や背中周りの筋肉を鍛えるメニューです。猫背改善に必要なインナーマッスルにも効果的です。

  1. うつ伏せで、身体の横に手を置きます。
  2. 肩甲骨を寄せるように胸を反らします。
  3. 3秒間キープし、ゆっくり元の状態に戻ります。
  4. この動作を、10回2〜3セットを目安に繰り返します。

ポイント

  • 腰を反らしたり、腕だけを過剰に上げてしまわないように注意します。
  • お尻とお腹に力を入れることを意識しましょう。

ペットボトルプルオーバー

胸と背中回りの筋肉を鍛えるメニューです。

  1. 両膝を立てて床に仰向けになります。
  2. 水を入れた500mlのペットボトルを持ち、両腕を頭の方向に伸ばします。
  3. 肘を伸ばしたまま両手を天井方向に戻します。
  4. この動作を20回2〜3セットを目安に繰り返します。

ポイント

肘を締めて、胸を寄せることを意識しましょう。

ジムマシンを使ったメニュー

次にジムマシンを使った筋トレメニューをご紹介します。

ラットプルダウン

広背筋を効率よく鍛えられるメニューです。

  1. ラットプルダウンマシンのシートに座り、ひざが90度になるように高さを調節します。
  2. バーを肩幅の約1.5倍くらいで握ります。
  3. 胸を張ってウェイトを引きます。
  4. 肩甲骨を下げるイメージで肩を落とします。
  5. バストトップあたりにバーを降ろして胸を反らします。
  6. 時間をかけながらゆっくり元に戻します。
  7. 10〜20回2〜3セットを目安に繰り返します。

ポイント

  • 重量は、初心者は軽い重量で正しいフォームを身につけることからスタートして徐々に上げていくと良いでしょう。
  • 腕ではなく背中の筋肉を使うことを意識しましょう。
  • 胸を開いて肩甲骨を寄せましょう。

ラットプルダウンのやり方については下記記事で詳しくご紹介していますので参考にしてみてください。

プーリーロー

こちらも広背筋を効率よく鍛えられるメニューですが、上方から下方へ引き下げるラットプルダウンと違い、水平状に引き寄せて背中を収縮させることで別の刺激を入れることができます。

  1. 膝が軽く曲がる位置に座り、足を伸ばした先にある台に両足の裏をしっかりと置きます。
  2. ケーブルを持ち背筋を伸ばします。
  3. 息を吸いながら広背筋を使ってケーブルを引きます。
  4. 息を吐きながら戻す時も広背筋を使ってケーブルを戻します。

ポイント

  • 上半身は床に対し垂直にするよう心がけ、後ろに反らないように意識しましょう。
  • ケーブルを戻した際、肘を伸ばしきらないように注意しましょう。

筋トレで猫背が治った人の体験談

最後に、筋トレで猫背が治った人の体験談をご紹介します。

仕事でずっとパソコンを使う生活を何十年もやっていて、出産を機に腹筋が弱まり、背中もぶよぶよに・・・猫背になってしまい、気になって姿勢をちゃんとしなきゃと思ってもすぐに猫背に戻ってしまうようになり、これはまずいと思い、パーソナルジム似通い始めました。
最初は腰痛もあり、背中の種目で軽い重量しか持てませんでしたが、今では背中の種目が大好きになる位、背中が引き締まり、筋肉がつきました。仕事は相変わらずパソコン業務ですが、正しい姿勢を長時間保てるようになりました。背中の筋肉の重要性を身にしみて感じています。
(リアルワークアウト赤羽店 40代女性会員様)

猫背を治して健康生活を手に入れよう!

いかがでしたか?猫背は見た目以外にも健康面でさまざまな悪影響を及ぼします。猫背を改善することで、心も体も前向きになるはずです!まずはできることから猫背の改善法を実践し、心身共に健康的な生活を手に入れましょう。


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執筆監修者
株式会社WORKOUT
代表取締役 Co-founder & CEO
1985年5月24日生まれ、東京都港区出身。
10代で吉本RandC(現 吉本ミュージック)にて業務委託のアーティスト兼クリエイターとして活動。
その後、20代前半でインターネットマーケティング会社を起業。以降、出版広告会社の代表も務め、30歳の時に東証1部上場企業へ事業譲渡。
事業譲渡後は、株式会社アカツキの新規事業開発室(LX事業部)にジョインし、エンターテイメントxテックを中心とした新規事業、各IPの立ち上げに携わる。
2018年に同社創業、代表取締役に就任。
創業から僅か5年でパーソナルジム「REAL WORKOUT」を国内外に100店舗展開している。
執筆トレーナー
新中野店オーナートレーナー
出口 雄策

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自分自身も学生時代に肥満で悩んでおり、筋トレと食事管理で30kg痩せることができました。
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■資格■
・JOPH ダイエットアドバイザー
・JCCA ベーシックインストラクター

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