「体を鍛えたいなら「プランク」を毎日やった方が良いと聞くけどどんな効果があるの?」
本記事では、プランクについて詳しく解説。プランクの正しいやり方や回数、効果を高めるためのアレンジバーションも紹介しています。ぜひ最後までご覧ください。
Table of Contents
プランクとは、うつ伏せ状態で肩の真下に肘を置き、両肘とつま先だけを地面につけて身体を浮かせ、頭から足まで真っすぐに体を伸ばした状態をキープする体幹トレーニングです。英語で「板(=Plank)」を意味するため、「板のポーズ」と呼ばれることもあります。
体幹とは、骨格や内臓も含めた身体の胴体部分のことを指します。文字通り体の幹となる部分であり、「歩く、座る、立つ」という人間の基本的な動作全ての要になります。
体幹については下記記事で詳しく解説していますのでぜひご覧ください。
ちなみに、「インナーマッスル」は身体の深層部にある筋肉(深層筋)を指す言葉です。「体幹」と混同されがちですが、両者は定義が同じではありません。体幹とインナーマッスルの違いは「定義」にあります。
前述のとおり、体幹は身体の胴体部分のことを指しています。対して、インナーマッスルは深い場所にある筋筋肉を指しているため、全身に存在します。お腹まわりの筋肉は、お腹の前面にある「腹直筋」、脇腹部分にある「腹斜筋」、さらに腹斜筋の内側にあるインナーマッスル「腹横筋」がありますが、プランクはこれら全体を鍛えることができます。すなわち、プランクによってインナーマッスルも鍛えることができるのです。
では、なぜプランクが初心者におすすめなのでしょうか?順番に解説していきます。
筋力トレーニングの種類には、筋が短縮しながら力を発揮する「短縮性筋収縮(コンセントリック)と筋が負荷によって受動的に伸長しながらも力を発揮する「伸張性筋収縮(エキセントリック)」、そして筋の長さを変えない状態で筋収縮を行う「等尺性筋活動(アイソメトリック)」があります。
アイソメトリックは「静的動作トレーニング」とも呼ばれていて、一定の姿勢をキープして筋肉に負荷をかけるトレーニング方法を指します。
お分かりのとおり、プランクは筋肉を伸縮させることなく力だけを加える運動のため、アイソメトリックに分類されます。運動不足などで筋肉が硬い状態で筋肉を伸縮させると怪我のリスクを高めます。そのため、筋肉を伸縮することのないプランクは、初心者や運動不足の方におすすめなのです。
プランクは、マシンや器具を一切使わずに、場所を選ばずにトレーニングができます。身体一つで気軽に簡単に取り組める上に、自分の体重以上の負荷がかからず安全にトレーニングができる点も初心者におすすめな理由です。
たまにネットなどで、「プランクは腹筋強化に効果ない」といった声が見受けられますが、果たしてそうなのでしょうか?
「腹筋強化」という言葉の捉え方は人それぞれです。例えば「お腹の力が弱いので腹筋を鍛えて強くしたい」という人もいれば、「腹筋をバキバキに鍛えてシックスパックを作りたい」という人もいるでしょう。前者には筋力を高める意味合いがあり、後者は身体の表層の筋肉であるアウターマッスルを大きくするという意味合いがあると思います。
プランクは筋力を高めることに貢献しますが、アウターマッスルを大きくする(筋肥大)にはあまり寄与しません。筋肥大は筋肉の伸び縮み(筋収縮)によって起こりますが、プランクは前章で説明したアイソメトリックで筋肉の長さが変わらない状態でのトレーニングのため、筋肥大の効果はあまりないとされています。とはいえ、プランクはお腹まわりのインナーマッスルである「腹横筋」を鍛えます。筋肥大にはインナーマッスルとアウターマッスルの両方をバランス良く鍛える必要がありますので、プランクが筋肥大にまったく効果がない訳ではありません。
では、プランクは具体的にどの筋肉が鍛えられるのでしょうか?順番に見ていきましょう。
プランクは、主にお腹まわりの筋肉が鍛えられます。
詳しい部位を見ていきましょう。
腹直筋は「お腹の前面」に位置する筋肉です。肋骨の下から骨盤にかけて広がっています。腹直筋は主に前屈や腰を上げる動作に使われます。寝ている体を起こす動作をイメージするとわかりやすいかもしれません。
腹斜筋は「お腹の側面」に位置する筋肉です。腹斜筋の役割は主に体を捻る動作や側屈動作に使われます。腹斜筋には外腹斜筋と内腹斜筋の2種類があります。外腹斜筋は、腹斜筋の表層に位置している、アウターマッスル(表層筋)で肋骨から骨盤にかけて斜めに伸びる筋肉です。内腹斜筋は、外腹斜筋よりも体の内側にあるインナーマッスルです。
腹横筋は、腹斜筋と同じく「お腹の側面」に位置する筋肉です。内腹斜筋と同じくインナーマッスル(深層筋)で、内腹斜筋よりもさらに体の内側にあります。腹横筋を鍛えることで体のバランスを維持しやすくなります。
お腹まわりの筋肉については下記記事で詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。
プランクは、背中まわりの筋肉にも効果的です。
詳しい部位を見ていきましょう。
多裂筋は、背骨に沿って付いている小さい筋肉です。脊椎を伸ばしたり回転させたりする動作に使われます。
腰方形筋は、背中の最深部にあるインナーマッスルです。腰椎を安定させたり伸ばしたりするほか、骨盤を左右に傾ける動作に使われます。骨盤付近から体の中心部を通り、背中に向けて伸びています。
広背筋は上半身の中で大きな筋肉の一つです。肩甲骨の下部から腰椎にまで広がっており、V字型をしています。主に肩関節の動きに関わり、腕を内側にひねったり体の前から後ろに動かす動作に使われます。
脊柱起立筋は、骨盤から後頭部まで背骨に沿ってついている筋肉です。上半身を起立させ、背筋を伸ばす動作に使われます。
背中まわりの筋肉については下記記事で詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。
その他、プランクでは脚の裏側の筋肉(ハムストリングス)や、上腕二頭筋と呼ばれる二の腕の筋肉の引き締め効果も期待できます。
このようにプランクは全身を鍛えることができます。お腹まわりや背中まわり、さらに二の腕も引き締められるので、女性にとってもうれしい効果が盛り沢山ですね。姿勢改善や転倒予防、腰痛予防にも効果があり、老若男女問わずおすすめしたいトレーニングです。
プランクは正しいフォームを保つことが重要です。
本章では、プランクでしっかりと効果を出すための正しいやり方とポイントについて説明します。
初心者はまずは10秒からでも構いません。体勢がきつい方は膝をついた状態から始めてみましょう。徐々に時間を伸ばして1分位までキープできるようになると理想的です。ちなみに、プランクは長時間やっても、効果が比例してアップする訳ではないと言われています。したがって、1回あたりのプランクの時間を伸ばすのではなく、30秒から1分を1セットとして、セット数を繰り返す方がより効果的です。まずは2〜3セットを目標に始めてみましょう。
プランクにはさまざまなバリエーションがあります。
上記のノーマルなプランクに慣れてきたら、次に紹介するアレンジバージョンもぜひ試してみてください。
ツイストバージョンは、わき腹にある腹斜筋を鍛えることができ、ウエストの引き締めやくびれ作りに効果的です。
片手片足プランクは、腹横筋やバランス感覚を鍛えるのに効果的です。
サイドプランクは、主にわき腹にある腹斜筋や中殿筋を鍛えることができます。また、普段なかなか鍛えることのできないインナーマッスルの腰方形筋にも効果があります。
これからプランクを始める方は、まずは30秒から始めてみましょう。
毎日続けることで体幹の筋力が徐々に強化されて、少しずつ時間をのばしていけるはずです。
プランクはシンプルでありながら非常に効果的なトレーニングです。継続することで姿勢の改善や全身の筋力アップが期待できます。ぜひ、今日からプランクを取り入れて、健康で強い体を手に入れましょう。
REAL WORKOUT(リアル ワークアウト)では、筋トレはもちろん、食事や生活習慣の指導も可能です。カウンセリングからメニュー作りの相談、実際のトレーニングを試せる60分の無料体験を実施しています。しつこい勧誘は一切ありませんので、ご安心ください。
全国に115店舗目以上展開してますので職場や自宅など通いやすい場所にぜひ一度お越しください。