腹横筋(ふくおうきん)は体幹の安定性を保つ上で欠かせない筋肉です。しかし、腹横筋の鍛え方やストレッチ方法について、実はあまり知られていないことも多いのです。
本記事では、腹横筋の知識を掘り下げて解説します。後半は女性や高齢者も簡単に取り組める腹横筋トレーニングや効果的なストレッチをご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
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腹横筋は、腹部の筋肉の中で最も深い層に位置する筋肉です。見た目の変化よりも、体の機能面で重要な役割を果たしています。
腹横筋は、文字通り腹部を横に走っています。体の側面から背中にかけて広がっており、ちょうどコルセットのように体を包み込むイメージです。具体的には、肋骨の下から骨盤の上端まで、体の前面と側面を覆っています。他の腹筋群(腹直筋、内腹斜筋、外腹斜筋)と協力して働き、内臓を支え、体幹の安定性を高める重要な役割を果たしています。特に、内腹斜筋とは密接に関連しており、これらを合わせて「インナーユニット」と呼ぶこともあります。
腹横筋の主な作用を3つご紹介します。
腹横筋は、体の中心部分を安定させる役割があります。また、姿勢を保ち、バランスを取るのに重要な働きをしています。
腹横筋は、腹腔内の圧力を調整する役割があります。内臓を適切な位置に保ち支えることで、消化器系の健康維持にも役立ちます。
腹横筋は、効率的な呼吸を可能にする役割があります。息を吐く時に腹横筋を収縮させることで、肺からより多くの空気を押し出す動きをサポートします。このほか、腹横筋は「膜面ブロック」という考え方にも深く関わっています。これは、体の様々な部位の筋膜がつながっているという考え方で、腹横筋を鍛えることで、体全体のバランスや機能の向上につながると言われています。
腹横筋の英語名は “Transversus abdominis muscle” または略して “TVA” と呼ばれます。”Transverse” は「横方向の」という意味で、その名の通り腹部を横に走る筋肉であることを表しています。例えば、”Core stability exercises focusing on the transverse abdominis” だと「腹横筋に焦点を当てたコア安定性エクササイズ」という意味になります。
腹横筋は、他の腹筋群と比べてあまり注目されていない筋肉かもしれません。しかし、その重要性は計り知れません。見た目の変化を求めるだけでなく、体の機能を向上させ、健康的な日常生活を送るためにも、腹横筋は重要な筋肉なのです。
腹横筋を鍛えることで、様々なメリットがあります。女性にとっての嬉しい効果もたくさんあります。本章では、主な3つのメリットについて詳しく解説します。
腹横筋を鍛えると、体幹が安定し、姿勢が良くなります。背筋がピンと伸びた美しい立ち姿は、若々しく見えるだけでなく、自信にもつながります。また、良い姿勢は肩こりや頭痛の予防にも効果があります。年齢を重ねると、長年の悪い姿勢の癖や筋力の低下によって、猫背や腰の反りが目立つようになることがありますが、腹横筋を鍛えることで、この問題を改善できる可能性が高まります。 日常生活の中で姿勢を意識することも大切ですが、腹横筋を鍛えることで、無意識のうちに良い姿勢が保てるようになるでしょう。
腰痛の原因の一つに「体幹の筋力低下」があります。腹横筋を鍛えることで、腰椎を適切な位置に保つ力が増し、腰への負担が軽減されて腰痛の予防や改善につながります。また、腹横筋は骨盤底筋群とも連携して働くので、鍛えることで骨盤の安定性が増し、腰痛になるリスクが減少します。
腹横筋は、ウエスト周りを取り巻くように存在しているので、鍛えることでウエストが内側に引き締められます。また、腹横筋が強くなることで、内臓を支える力が増します。これにより、内臓の下垂を防ぎ、お腹の膨らみを軽減できます。さらに、前述した姿勢の改善によって、自然とお腹が引き締まって見えます。これらの相乗効果により、お腹周りが引き締まり、ウエストのくびれが強調されます。
ダイエットと組み合わせることで、より効果的にスタイルアップを目指すことができ、若々しく美しいボディラインを保つことができるでしょう。ただし、くびれづくりには、筋トレだけでなく、適切な食事管理も重要です。腹横筋トレーニングと合わせて、バランスの取れた食事を心がけましょう。
歳を重ねていくと、ホルモンバランスの変化により、お腹周りに脂肪がつきやすくなる傾向があります。だからこそ、腹横筋を鍛えることが重要なのです。継続的なトレーニングにより、代謝を上げ、脂肪がつきにくい身体づくりを目指しましょう。
腹横筋トレーニングは、特別な器具を必要とせず、自宅で簡単に行えるものが多いのも魅力です。
本章では、女性や高齢者の方でも安全に取り組める効果的なトレーニングをご紹介します。どれも簡単にできて、自分のペースで無理なく続けられますので、ぜひ試してみてください。
ドローインは、腹横筋を意識的に使うことができる基本的なトレーニングです。座った状態でも行えるので、デスクワークの合間にもおすすめです。
日常生活の中で、歩くときや物を持ち上げるときなど、様々な動作の際にドローインを意識してみてください。これにより、腹横筋の働きが日常的に強化されます。
プランクは全身の筋肉を使うトレーニングですが、特に腹横筋に効果的です。初心者の方や高齢の方は、膝をつけた状態から始めましょう。
マウンテンクライマーは、有酸素運動と筋トレを同時に行える効率的なトレーニングです。腹横筋だけでなく、心肺機能の向上にも効果があります。
レッグレイズは腹直筋だけでなく、腹横筋にも効果的なトレーニングです。ただし、腰に負担がかかりやすいので、特に注意して行いましょう。
ご紹介したトレーニングは、ストレッチ用のポールを使って取り組むとさらに効果的です。不安定な状態でやることで強度が上がるので慣れてきたらチャレンジしてみましょう。
次に、寝たままで簡単にできるストレッチもご紹介します。
毎日行うことで、体のゆがみを整えたり、トレーニング時の効果も高まります。ぜひ日課にしてみてください。
年齢を重ねても、健康で活動的な生活を送るためには、体の土台となる腹横筋を鍛えることが重要です。今日からでも、できることから少しずつ始めてみませんか?きっと、数週間後には体の変化を感じられるはずです。
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