みなさまは、ご自身の体脂肪率を把握していますか?体脂肪率はダイエットにもマッチョ体型を目指したい方にも重要な数字です。では、男性・女性の平均体脂肪率はどの位なのでしょうか?
本記事では、体脂肪率の性別・年齢別の理想値や計算方法について解説。後半は「体脂肪を効果的に落とすコツ」もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
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私達の体は、骨・筋肉・皮膚・臓器・脂肪など様々な組織で構成されています。体脂肪とはその中の「脂肪」を指します。いわゆる体内に蓄積された脂肪分のことで、 皮下脂肪や内臓脂肪以外に、 血液中に含まれる脂肪分等も含まれます。
健康には、体脂肪の割合が適度に低く、筋肉、骨、臓器などの非脂肪質量の割合が高い状態が良いとされています。体脂肪率は、健康のバロメーターとして、体脂肪の割合を測る重要な指標なのです。
体脂肪には主に以下のような機能があります。
体脂肪は低ければ良いというわけではありません。一般的には「適度な体脂肪率を維持する」ことが望ましいとされています。体脂肪率が極端に低いと、ホルモンのバランス乱れ、免疫機能の低下、骨密度の減少などの健康問題を引き起こす可能性があります。
一方で、過剰な体脂肪は、成人病と言われる心臓や血管などの病気、糖尿病、がんのリスクを高めるとも言われています。
肥満度を表す指標として国際的に用いられている「BMI(ビーエムアイ)」という体格指数があります。
時折、体脂肪率とBMIは混同されることがありますが、それぞれ別物です。BMIは体重と身長の比率で計算され、痩せ型・肥満型といった体格を判断する指標です。
BMIは体脂肪率や筋肉量を考慮しません。そのため、アスリートや筋肉質の人はBMIが高くても体脂肪率が低い場合があります。
健康的な体脂肪率は、年齢、性別、体型によって異なります。一般的には、成人男性では約10%〜20%、成人女性では約18%〜28%が健康的な範囲とされています。40歳以上になると、この範囲は少し上昇する傾向にあります。個々の健康状態や生活習慣によって理想的な体脂肪率は変わるため、個人に合わせた目標を設定することが重要です。
体脂肪率を知るためには、さまざまな計算方法や測定方法が利用されます。方法によって精度や利便性が異なりますので、個人のニーズや状況に応じて選ぶのがよいでしょう。
体脂肪の計算方法にもいくつか公式がありますが、最もシンプルな方法は、
体脂肪の重さ(kg)÷体重(kg)×100=体脂肪率(%)
という計算方法です。
例えば、体重70キロで体脂肪の重さが20キロの場合は、
20÷70×100=28%
となります。
体脂肪率の測定にはさまざまな方法がありますが、その中でも主要なものを以下に紹介します。
キャリパーという洗濯ばさみのような専用のツールで腕、腹部、太ももなどの複数の部位の皮下脂肪を測定し、公式を用いて体脂肪率を計算します。手軽で低コストというメリットがありますが、正確性は測定者の技術に依存します。
水中での体重と空気中での体重を測定し、体の体積と密度の差から体の体積を計算します。精度は高いですが、特別な設備と専門的な技術が必要です。
密閉されたカプセル容器(ボディポッドなど)を使用して圧力の変化から体積を測定し体脂肪率を推定します。比較的正確ですが、高価な設備が必要です。
異なる波長のX線を使用して骨、筋肉、脂肪組織を分析し、各組織の割合を計算します。高い精度と詳細なデータが取れますが、高価格で医療施設でのみ利用可能です。
家庭用の体脂肪計に用いられているのがこちらの「生体インピーダンス法」です。体に微弱な電流を流し、体内の電気抵抗(インピーダンス)を測定し、体脂肪率を推定します。簡単で早く測定できますが、水分バランスや食事によって結果が変動します。
最近はスマートフォンで体脂肪や体重管理の測定記録ができるアプリが多くあります。その中から厳選したおすすめアプリ3選をご紹介します。
ダイエットに必要な体重、体脂肪率、運動、食事、生理、排便の記録を残せる体重管理ダイエットアプリです。
カレンダーで体重 or 体脂肪と食事を簡単に記録できるアプリです。
食事の記録・管理や健康作りにより、食生活改善ができるオールインワン型アプリです。
いずれも簡単に操作できるアプリですので、まだ使用されていない方は、早速ダウンロードしてアプリを使った定期測定を試してみてください。
体脂肪率には、性別や年齢によって異なる理想値があります。理想値は目安であり、個人の体型や健康状態によって適切な値は変わる可能性がありますが、前述のように「適度な体脂肪率を維持する」ことが健康的にも外見的にも良いとされています。この章では男女別年齢別の理想値を見ていきましょう。
男性の一般的な目安は以下です。
年代 | 体脂肪の理想値 |
10代 | 8%〜20% |
20代 | 8%〜20% |
30代 | 10%〜22% |
40代 | 12%〜25% |
50代以上 | 15%〜28% |
成長期である小学生〜中学生までは、男子は急速な身長の伸びと筋肉量の増加が起こり、体脂肪率は低下傾向にあります。その後は加齢に伴って理想値も少しづつ増えていきます。高齢者の場合、ある程度の体脂肪が筋肉の損失を抑え、骨密度を維持するのに役立つため過度に低い体脂肪率は推奨されていません。
女性の体脂肪率は男性よりも一般に高めで、以下のような理想値となります。
年代 | 体脂肪の理想値 |
10代 | 15%〜25% |
20代 | 18%〜25% |
30代 | 20%〜32% |
40代 | 22%〜34% |
50代以上 | 25%〜37% |
男性より女性の方が体脂肪が多いのは、正常な生理(月経)を保ち妊娠や出産に備えるためです。
体脂肪にはエネルギーを蓄えたり、女性ホルモンの分泌を助けたりする働きがあります。そのため、体脂肪が少なすぎると生理不順になりやすいと言われています。
特に成長期の小中学生くらいの年代は初潮が遅れる原因にもなりますので、過度なダイエットは絶対にやめましょう。
女性の方で、生理中に体脂肪率が高くなった経験はありませんか?
これは一般的な体脂肪計が「生体インピーダンス法」を使用していることも関係しているようです。「体脂肪率の計算方法・測り方」の章で説明したとおり、この計測方法は体内の電気抵抗(インピーダンス)を測定します。水分を多く含む筋肉は電気を通しやすく、水分をほとんど含まない脂肪が電気を通しにくい原理を利用するため、体内の水分量が大きく関係してきます。要は、体内の水分量が多い時は体脂肪率が低くなり、水分量が少ない時は体脂肪率が高くなるということです。生理中は経血が排出されますが、そこに水分が含まれているため、体内水分量が減ります。その結果、体脂肪率が高くなる場合があるのです。ですので、この原因によって生理中に体脂肪率が高くなっている場合は、生理後は元に戻りますので、過度に気にしすぎないようにしましょう。
また、更年期・閉経を迎える40代後半から50代以降は、女性ホルモンと呼ばれるエストロゲンが減少します。エストロゲンが減少することで、内臓脂肪と皮下脂肪の両方が蓄積される上に、年を重ねると筋肉量が落ち代謝が下がるため、体脂肪が高くなりやすいのです。
このように、女性は体脂肪とうまくつきあっていく必要があります。上記の理想値を意識しながら適度な有酸素運動や筋トレを取り入れていきましょう。
体脂肪率別の外見の目安は男性であれば、以下のようなイメージで、女性はこの数値にプラス5%位で考えると良いです。
5%:バキバキのコンテストボディビルダー
10%:シックスパック(腹筋が割れている)
15%:お腹が目立ちにくい
20%:お腹が少し目立つ
25%:ベルトに脂肪が乗る
アスリートの体脂肪率は一般人とは異なります。競技にもよりますが、パフォーマンスを上げるために筋肉量を増やし、余分な脂肪を減らすことに重点を置きます。男性アスリートだと6%〜13%、女性アスリートだと14%〜20%が一般的と言われています。
体脂肪を減らすためには、適切な食事管理、適度な有酸素運動、そして筋トレが重要です。これらの組み合わせによって、効果的に体脂肪を減らすことができます。
食事管理の基本は「カロリー摂取量の管理」です。 今ある体脂肪を減らすためには、その体脂肪をエネルギー源として使って減らしていく必要があります。カロリー収支を「消費カロリー>摂取カロリー」の状態を継続していくことが重要です。
また、食べ物の栄養バランスにも注意しましょう。カロリーの元となる三大栄養素(タンパク質・炭水化物・脂質)のバランスは、「高タンパク質・中炭水化物・低脂質」が基本で、ビタミンやミネラルなどの微量栄養素もバランスよく摂りましょう。砂糖や加工食品などの高カロリーで栄養価の低い食品は避け、自然な食材を中心にした食事を心がけるとベターです。
ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳などの有酸素運動は、運動中はカロリー消費ができるため脂肪燃焼に効果的です。週に数回30分から1時間程度の運動を心がけると良いでしょう。運動の強度は、息が上がるけど会話ができるくらいで行うことで効率的に脂肪を燃焼させることができます。
体脂肪を効果的に落とし、さらに体脂肪がつきにくい体になるためには筋トレがおすすめです。1回1時間で週に2〜3回の筋トレを継続すれば下記のような変化が見込めます。
筋肉と体脂肪は同じ1キロでも体積が筋肉:脂肪=0.8:1となっているため、筋肉が増えると同じ体重でも引き締まった印象になります。
また、筋トレをせずに体重や体脂肪を落とそうとすると、筋肉から優先的に落ちてしまいます。せっかく痩せても、見た目が健康的では無くなってしまったり、筋肉が落ちて代謝が下がることでリバウンドしやすくなるデメリットがあります。
筋肉量が増えることで、カロリー消費量が増加して基礎代謝が向上します。基礎代謝がアップすると、安静時も脂肪が燃えやすくなるという効果もあるので、筋トレで筋肉量を増やして基礎代謝を向上させることは最も効率的な脂肪燃焼の方法と言えるでしょう。また、有酸素運動は運動中しかカロリーを消費しませんが、筋トレは運動後にも数時間は代謝が高い状態が続くと言われています。
今回は体脂肪率についての解説でした。
体脂肪にも体の保護機能やホルモン生成などの重要な機能があるため、少なければいいというわけではありませんが、男性なら10%〜15%、女性なら15%〜20%をキープすることが見た目的にも健康的にもが良いでしょう。体脂肪率を維持するためには、アプリなどを活用して定期測定・記録することをおすすめします。体脂肪率を減らしていくには、食事管理、適度な有酸素運動、そして筋トレのバランスが重要です。なかでも筋トレは時間効率もよく、見た目も良くなり基礎代謝も上がるため長期的な脂肪燃焼に役立ちます。
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