筋トレは自律神経を整えるのに効果あり?おすすめメニューも紹介

公開日:2024/05/12 更新日:2024/05/23

ストレス社会の現代において自律神経のバランスが崩れる症状が増加していますが、実は筋トレには自律神経を整える効果があるのをご存知ですか?
本記事では、自律神経が乱れる原因や筋トレとの関係性について解説します。痩せやすい身体づくりのためにも、本記事の効果的なトレーニングメニューをぜひ参考にしてください。

自律神経とは

自律神経とは、体の不随意(ふずいい)的な機能を制御する神経系の一部です。
私たちの意思とは関係なく、呼吸や体温、血圧、心拍、消化、代謝、排尿・排便など、生きていく上で欠かせない生命活動を維持するために24時間365日、休むことなく働き続けています。

神経の種類

自律神経は、交感神経と副交感神経の2つに分けられ、それぞれが拮抗的(互いに干渉し合う作用)に働くことで体の恒常性を維持しています。

交感神経

交感神経は、ストレスを感じたり緊急事態に遭遇したりした際に活性化します。
交感神経が優位になると、以下のような変化が起こります。

  • 心拍数の増加
  • 血圧の上昇
  • 呼吸の速さと深さの増加
  • 瞳孔の拡大
  • 発汗の増加
  • 消化機能の抑制
  • 血糖値の上昇

これらの変化は、身体を活動的にし、危険に対処するための準備状態といえます。

副交感神経

副交感神経は、リラックスしているときに活性化します。
副交感神経が優位になると、以下のような変化が起こります。

  • 心拍数の減少
  • 血圧の低下
  • 呼吸の緩やかさと深さの増加
  • 瞳孔の縮小
  • 消化機能の促進
  • 体の回復の促進

副交感神経は、体を休息状態に導き、エネルギーの保存と回復を助けます。

自律神経が乱れる原因

自律神経の乱れは、慢性的なストレス、不規則な生活習慣、運動不足、パソコンやスマートフォンの長時間の使用などによって引き起こす可能性があります。これらの要因が長期的に続くと、自律神経の機能が悪化し、以下のような心身の不調を感じることがあります。

  • 慢性的な疲労感
  • 睡眠の質の低下
  • 消化器系の問題の悪化
  • 心臓や呼吸器系の機能低下
  • メンタルヘルスの問題(不安感、抑うつ感の増大)

自律神経の乱れを防ぎ、悪化を防ぐためには、ストレス管理、規則正しい生活習慣、適度な運動、バランスの取れた食事が重要です。
また、自律神経の乱れを感じたら、早めに対処することが大切です。リラクゼーションできることを取り入れたり、必要に応じて医療機関を受診したりすることをおすすめします。自律神経の健康を維持することで、全身の健康につながるはずです。

筋トレと自律神経の関係性

筋トレは自律神経の調整に効果的であることが知られています。
本章では、どのようなメカニズムで筋トレが自律神経に影響を与えるのかを解説します。

筋トレがストレスを軽減するしくみ

筋トレを行うと、体内でさまざまな生理学的変化が起こります。
その一つが、エンドルフィンの放出です。エンドルフィンは脳内でつくられるホルモンの一種で、痛みを和らげ、幸福感を与える働きがあります。筋トレ中はエンドルフィンの分泌が増加し、ストレスが軽減されると言われています。
また、「筋トレ中」は交感神経が優位になり、心拍数や血圧を上昇させて体が活動的な状態になります。
一方で、「筋トレ後」は副交感神経が優位になります。副交感神経は心拍数を下げ、リラックス状態へと導きます。この自律神経のバランスの変化が、心身のリラックス効果を促進してくれるのです。
さらに、筋トレはストレスホルモンであるコルチゾールの分泌も調整します。慢性的なストレスは、コルチゾールの分泌を増加させ、自律神経の乱れを引き起こす可能性があります。適度な筋トレは、コルチゾールの分泌を適切な範囲内に保ち、自律神経の乱れを防ぐ効果が期待できます。

筋トレで自律神経が悪化することはある?

筋トレは自律神経の調整に効果的ですが、過度な筋トレは逆効果になる可能性があります。
過度な筋トレを行うと、交感神経が優位な状態が続き、自律神経のバランスが乱れることがあります。その結果、疲労感が増し、睡眠の質が低下するなどの問題が生じる可能性があります。
また、疲労が蓄積している状態での筋トレも自律神経の乱れを招く恐れがありますので、十分な休養を取ることも大切です。

自律神経を整える効果的な筋トレメニュー

自律神経を整えるための筋トレメニューでおすすめなのが、複数の関節を使い、大きな筋肉を動かすビッグ3(スクワット、デッドリフト、ベンチプレス)です。これらの種目は、アドレナリンを多く分泌させるので、自律神経の調整に役立ちます。
それぞれの筋トレメニューをご紹介します。

スクワット

スクワットは、下半身の大筋群(大腿四頭筋、ハムストリングス、臀筋)を効果的に鍛える筋トレです。

スクワットのやり方

  1. バーベルを肩の高さより少し低めのあたりに設置します。
  2. 肩幅程度に足を開き、つま先を少し外側に向けます。この時、つま先と膝は同じ向きにします。
  3. 背中をまっすぐにし、手を胸の前で軽く組みます。
  4. 大きく息を吸いながら、お尻を後ろに突き出し膝を曲げて、太ももが床と平行になるまで腰を落とします。
  5. 息を吐きながら、かかとを使って地面に力を入れて、ゆっくりと立ち上がり、お尻を元の位置まで戻します。

ポイント

腰を落とす際、ひざが足先より前に出ないように注意しましょう。
また、呼吸を止めずにリズミカルに行うことが大切です。

デッドリフト

デッドリフトは、背筋、臀筋、ハムストリングスなどの大筋群を使う筋トレです。複数の関節を動員し全身の力を発揮できるため、自律神経の調整に効果的です。

デッドリフトのやり方

  1. バーベルを膝頭の下くらいに設置します。
  2. 肩幅程度に足を開き、つま先を前を向けます。
  3. バーベルを腰の幅より少し広めに持ちます。
  4. 背中をまっすぐにし、胸を上げて肩甲骨を引きます。
  5. 膝を少し曲げ、ヒップを後ろに突き出して、大きく息を吸いながら、力を入れて脚と背中を使ってバーベルを持ち上げます。
  6. バーベルを体に引き寄せるように感じながら、背中がまっすぐになるまで起き上がります。

ポイント

背中を丸めないように注意しましょう。

デッドリフトの正しいフォームについては、下記記事でも詳しく説明していますのでご参考ください。

ベンチプレス

ベンチプレスは、大胸筋、三角筋、上腕三頭筋などの上半身の大筋群を鍛える筋トレです。

ベンチプレスのやり方

  1. バーベルをベンチに横たわった時に口やアゴの上あたりで、肘を軽く曲げた状態でバーベルをつかめる高さに設置します。
  2. ベンチに仰向けになり、肩幅よりも少し広めにバーベルを握ります。
  3. ラックからバーベルを持ち上げて、ゆっくりと胸のみぞおちあたりに下ろしていきます。
  4. バーが胸についたらまっすぐ持ち上げます。

ポイント

  • ベンチプレスでは、背中を丸めずに肩甲骨を寄せて固定することが重要です。肩甲骨を寄せて胸を張って反らせることで、胸筋を最大限に伸ばし、筋肉への刺激を最大化します。
  • バーを下げる位置は、胸の中央やや下のみぞおちあたりにするのが理想的です。これにより、胸筋全体に均等に負荷をかけることができます。脇を開きすぎず60度くらいにして下ろすと自然とみぞおちあたりに下ろすことができます。

ベンチプレスの正しいフォームについては、下記記事でも詳しく説明していますのでご参考ください。

ビッグ3は自律神経を整える効果が期待できますが、複数関節を使う種目のためフォームが崩れやすいので注意が必要です。フォームが合っているか心配な方は、一度パーソナルトレーナーの指導を受けられることをおすすめします。

筋トレ以外で自律神経を整えるポイント

自律神経を整えるコツは交感神経と副交感神経のバランスです。
本章では筋トレ以外にも、自律神経を整えるためのポイントを3つご紹介します。

マインドフルネスを取り入れたエクササイズ

マインドフルネスとは、瞑想のように「今」という瞬間に意識を向け、ありのままの状態を受け入れることを指します。マインドフルネスを取り入れた代表的なエクササイズとしてヨガが挙げられます。マインドフルネスエクササイズを定期的に行うことで、ストレスが軽減され、自律神経の調整につながるでしょう。

食事管理

バランスの取れた食事は、自律神経の健康的な維持に不可欠です。適切な栄養素を摂取することで、自律神経の乱れを防ぐことができます。炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素をバランスよく摂取することが大切で、特にビタミンB群、マグネシウム、カルシウムなどは、自律神経の調整に重要な役割を果たします。
また、規則正しい食事リズムを心がけることで、自律神経のバランスを整えることができると言われています。
食事は楽しむことも大切です。リラックスした雰囲気の中で、ゆっくりと味わって食べることで、自律神経の調整につながります。

良質な睡眠

十分な睡眠は、自律神経の回復に欠かせません。睡眠中は、副交感神経が優位になり、体の回復が促されます。睡眠不足は自律神経の乱れを引き起こす可能性があります。良質な睡眠を取るためには、規則正しい睡眠習慣を身につけることが重要です。就寝前は、スマートフォンやパソコンなどの電子機器の使用を控え、リラックスした状態で眠りにつくことをおすすめします。
また、筋トレも交感神経が優位になるため、就寝直前には行わない方が良いでしょう。

筋トレは自律神経を整えるのに相性抜群

本記事では、自律神経について詳しく説明し、筋トレと自律神経の関係性、自律神経を整える効果的な筋トレメニュー、そして筋トレ以外で自律神経を整えるポイントについて解説しました。
自律神経の乱れは、現代社会における様々なストレスが原因となっていることが多いです。
心身の健康を維持し充実した日々を送るためにも、ぜひ筋トレを生活に取り入れてみてくださいね。


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全国115店舗に展開しており、初回60分の無料体験ができますのでぜひお近くの店舗までお問い合わせください。

執筆監修者
株式会社WORKOUT
代表取締役 Co-founder & CEO
1985年5月24日生まれ、東京都港区出身。
10代で吉本RandC(現 吉本ミュージック)にて業務委託のアーティスト兼クリエイターとして活動。
その後、20代前半でインターネットマーケティング会社を起業。以降、出版広告会社の代表も務め、30歳の時に東証1部上場企業へ事業譲渡。
事業譲渡後は、株式会社アカツキの新規事業開発室(LX事業部)にジョインし、エンターテイメントxテックを中心とした新規事業、各IPの立ち上げに携わる。
2018年に同社創業、代表取締役に就任。
創業から僅か5年でパーソナルジム「REAL WORKOUT」を国内外に100店舗展開している。
執筆トレーナー
新中野店オーナートレーナー
出口 雄策

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自分自身も学生時代に肥満で悩んでおり、筋トレと食事管理で30kg痩せることができました。「頑張ってるけど痩せられない」「リバウンドしてしまった」「食べすぎてしまう」など

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■資格■
・JOPH ダイエットアドバイザー
・JCCA ベーシックインストラクター

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