効果の出やすい筋トレ「スクワット」のやり方

公開日:2024/09/08 更新日:2024/09/23

スクワットは「筋トレの王様」、「キング・オブ・エクササイズ」と呼ばれていることをご存知でしょうか?しかし、正しいやり方でないと効果が出ないだけではなく腰やひざに負担がかかってしまうことがあります。せっかくがんばってトレーニングする訳ですから、できるだけケガは避けたいですよね。この記事を読むことで正しい知識が身につき、本来の力を発揮することができます。ぜひ最後までご覧ください。

「スクワット」の効果

スクワットは、見た目には簡単な動作でありながら、驚くほど多くの効果をもたらす優れたエクササイズです。その主な効果を詳しく解説していきます。

全身の筋肉が鍛えられる

スクワットは、下半身のみならず全身の筋肉を使うトレーニングです。
主に以下の筋肉群が鍛えられます。

  • お尻(大臀筋)
  • 太ももの前側(大腿四頭筋)
  • 太ももの裏側(ハムストリングス)
  • ふくらはぎ(ひふく筋・ヒラメ筋)
  • お腹まわり(腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋)
  • 背筋群(広背筋・僧帽筋・脊柱起立筋)

これらの大きな筋肉群を同時に使うことで、短時間で効率的に全身の筋力アップが期待できます。特に、日常生活でも頻繁に使う下半身の筋肉を鍛えることは、体全体の機能向上につながります。

基礎代謝の向上

スクワットは大きな筋肉群を扱えるため、筋肉量が増えやすくなります。筋肉量が増えることで、体の基礎代謝を向上させ、安静時でもより多くのエネルギーを消費するようになります。これは、ダイエットや体重管理に大きな利点をもたらします。基礎代謝が上がることで、日常生活でのカロリー消費量が増え、体重減少や体型維持がしやすくなるのです。

ヒップアップ

スクワットは、お尻に位置する大臀筋を効果的に鍛えることができるため、高いヒップアップ効果があります。正しいフォームで継続的に行うことで、お尻の筋肉が発達し、引き締まった美しいヒップラインを作ることができるでしょう。

姿勢の改善

スクワットは体幹も鍛えられるため、日常生活での姿勢改善にも役立ちます。背筋をまっすぐに保つことを意識しながらスクワットを行うことで、良い姿勢を維持する筋力が自然と身につくでしょう。また、姿勢が改善されることより、猫背や腰痛の予防、全体的な体の動きの改善が期待できます。

肩こりや冷え性の改善

全身運動であるスクワットは、血行を促進する効果があります。全身の血行が良くなり、筋肉の緊張がほぐれて体全体が温まることで、肩こりや冷え性の改善が期待できます。

メンタル面の向上

適度な運動は、心身のストレス解消に効果があることが知られています。特に、運動後に分泌されるエンドルフィンは、気分を向上させ、不安やストレスを軽減する効果があると言われています。スクワットを含む筋トレを習慣化することで、ストレス耐性が高まり、メンタル面での改善も期待できるでしょう。また、体力や見た目の向上による自信の獲得も、精神的な健康に良い影響を与えるはずです。

覚えておきたいスクワットの大事なポイント

スクワットは非常に効果的な運動ですが、正しく行わなければその効果を最大限に引き出すことはできません。また、誤ったフォームは怪我のリスクを高める可能性があります。
本章では、スクワットを行う上で覚えておくべき重要なポイントを詳しく解説します。

しゃがむ深さを意識する

スクワットの深さは、目的や体力レベル、そして個人の柔軟性に応じて調整することが大切です。
しゃがむ深さは以下の5パターンがあります。深さによって刺激を受ける筋肉や効果が異なるため、自分の目的に合わせて選択しましょう。

クォータースクワット

膝を約45度曲げる浅いスクワットです。
初心者や膝に不安がある方におすすめです。主に大腿四頭筋の上部を鍛えることができます。負荷が軽いため、フォームの習得や準備運動として適しています。

ハーフスクワット

膝を約90度曲げるスクワットです。
一般的なスクワットの深さとして広く行われています。大腿四頭筋全体と大臀筋にバランス良く負荷がかかります。日常生活での動作改善やスポーツパフォーマンスの向上に効果的です。

パラレルスクワット

太ももが地面と平行になるまでしゃがむスクワットです。
大腿四頭筋、大臀筋、ハムストリングスをバランス良く鍛えることができます。効果的ですが、正しいフォームを意識することが重要です。

フルスクワット

太ももが地面と平行以上にしゃがむスクワットです。
大臀筋とハムストリングスにより大きな負荷がかかり、高い効果が期待できます。ただし、膝への負担も大きくなるので、十分なウォームアップと正しいフォームが必須です。

フルボトムスクワット

お尻が踵につくまでしゃがむスクワットです。
全身の柔軟性と高い筋力が必要なため、上級者向けです。股関節や足首の柔軟性を高める効果がありますが、怪我のリスクも高いので注意が必要です。

正しいフォームを意識する

スクワットの効果を最大化し、怪我を防ぐためには、正しいフォームを意識することが不可欠です。特に、以下の3つのポイントに注意しましょう。

膝ではなく股関節を主動で動かす

スクワットの動きは、膝を曲げるのではなく、股関節を曲げてお尻を後ろに引くイメージで行います。これにより、大臀筋やハムストリングスにより効果的に負荷をかけることができます。また、膝への負担を軽減し、安全に運動を行うことができます。

膝とつま先は同じ方向に向かせる

スクワットでしゃがむ際に、お尻の筋肉や太ももの裏側の筋肉が弱かったり股関節が硬いと、膝が内側に入る「ニーイン」という状態になりやすくなります。ニーインの状態でスクワットを続けると、膝まわりにストレスがかかりケガにつながる恐れがあります。そのため、しゃがむ際は、膝がつま先と同じ方向を向くように意識しましょう。

背筋をまっすぐに保つ

背中を丸めると、腰に負担がかかって腰痛を引き起こしてしまう恐れがあります。したがって、スクワットの際は常に背筋をまっすぐに保つことを意識しましょう。背筋を伸ばすことで、より効率的に全身の筋肉を使うことができ、バランス力も向上します。

以上のポイントを意識しながらスクワットを行いましょう。特に初心者の方は、鏡を見ながら動作を確認したり、トレーナーのアドバイスを受けることをおすすめします。

スクワットの正しいやり方と種類

スクワットには様々な種類があり、それぞれ異なる効果や難易度があります。
本章では、代表的なスクワットの種類とその正しいやり方を詳しく解説します。初心者の方は、まずはノーマルスクワットから始め、徐々に他の種類にチャレンジしていくことをおすすめします。

ノーマルスクワット

最も基本的なスクワットです。全身の筋肉をバランスよく鍛えることができます。

  1. 腰幅程度に足を開いて立ちます。つま先は膝と同じ向きにします。
  2. 腕を前に伸ばすか、胸の前で組みます。
  3. お尻を後ろに引くようにしながら、ゆっくりとしゃがみます。
  4. 太ももが地面と平行になるまでしゃがんだら、かかとで床を押すようにしてゆっくりと元の位置に戻ります。

ポイント

  • 背筋をまっすぐに保ちます。
  • 膝がつま先より前に出ないようにします。
  • 呼吸を止めずに、下がるときに息を吸い、上がるときに息を吐きます。
  • バーベルを使用すると、より大きな負荷をかけることができます。

ワイドスクワット

足幅を広げて行うスクワットです。内転筋や大臀筋により効果的にアプローチできます。

  1. 通常のスクワットよりも広めに足を開きます(肩幅の1.5倍程度)。
  2. つま先は45度程度外側に向けます。
  3. 手は胸の前で組むか、前に伸ばします。
  4. お尻を後ろに引きながら、膝を外側に開くようにしてしゃがみます。
  5. 太ももが地面と平行になったら、ゆっくりと元の位置に戻ります。

ポイント

  • 膝が内側に入らないよう注意します。
  • 股関節の柔軟性が必要なので、無理のない範囲で行います。

ハイバースクワット・ローバースクワット

ハイバーとローバーの違いは、バーベルを担ぐ位置にあります。
ハイバーは、高い位置でバーベルを担ぐフォーム、ローバーは、低い位置でバーベルを担ぐフォームです。担ぐ位置が異なることで、重心の位置が変わるため、筋肉への刺激の入り方も異なってきます。
ちなみに、ハイバーでは主に足の前側にある大腿四頭筋、ローバーでは足の裏側にあるハムストリングスや大臀筋に、より刺激が入りやすいと言われています。

  1. ハイバーはバーベルを肩の後ろの僧帽筋の上、ローバーは肩甲骨の上に乗せます。
  2. バーを両手で軽く握り、安定させます。
  3. 通常のスクワットと同様の動作を行います。

ポイント

  • 初めは軽い重量から始め、徐々に増やしていきます。
  • フォームを崩さないよう、無理のない重量で行います。

ダンベルスクワット

ダンベルを使用するスクワットは、バーベルほどの重量は扱えませんが、自宅でも手軽に負荷を加えられる方法です。主に2種類のダンベルスクワットがあり、通常のダンベルスクワットとゴブレットスクワットです。

通常のダンベルスクワット

  1. 両手にダンベルを持ち、腕を体の横に下ろします。
  2. 足を腰幅に開いて立ちます。
  3. 通常のスクワットと同様の動作を行います。

ゴブレットスクワット

  1. 一つのダンベルを両手で胸の前に持ちます。ダンベルの形状が杯(ゴブレット)に似ていることからこの名前がついています。
  2. 足を腰幅に開いて立ちます。
  3. ダンベルを胸の前で保持したまま、通常のスクワットと同様の動作を行います。

ポイント

  • ゴブレットスクワットは、重心が体の中心に近くなるため、バランスを取りやすく、初心者にも取り組みやすい方法です。
  • バーベルスクワットへの準備段階として、ダンベルスクワットで基本的なフォームを習得するのも良いでしょう。

スミスマシンスクワット

ジムなどに設置されているスミスマシンを使用するスクワットです。バーの軌道が固定されているため、初心者でも安全に行えます。バーベルスクワットの導入としても有効です。

  1. スミスマシンのバーを肩の高さに合わせます。
  2. バーの下に入り、肩にバーを乗せます。
  3. 足を前に出し、やや広めの立ち幅をとります。
  4. バーを両手で支えながら、通常のスクワットと同様の動作を行います。

ポイント

  • バーが固定されているため、自然な動きとは若干異なります。
  • 膝への負担が大きくなる可能性があるので、足の位置に注意します。
  • フリーウェイト(バーベルやダンベル)でのスクワットに不安がある場合、スミスマシンで基本的な動きを習得するのも良い方法です。

【目的別】回数と重量の考え方

スクワットを効果的に行うためには、自分の目的に合わせて適切な回数と重量を選択することが重要です。本章では、主な3つの目的(筋肉量増加、筋力向上、筋持久力向上)に応じたトレーニング方法を解説します。

筋肉量増加

筋肉量を増やしたい場合は、中程度の重量で比較的多めの回数を行うのが効果的です。

  • 重量:最大挙上重量(1RM)の70〜80%
  • 回数:8〜12回
  • セット数:3〜4セット
  • セット間の休憩:60〜90秒

ポイント

  • 「最後の1-2回がきつい」と感じる重量を選びます。
  • フォームを崩さずに8回以上できる重量から始めましょう。
  • 徐々に重量を増やしていき、8〜12回の範囲内で行えるようにします。
  • 筋肉に十分な刺激を与えるため、セット間の休憩は短めに保ちます。

筋力向上

筋力を向上させたい場合は、重量を増やし、回数を減らすのが効果的です。

  • 重量:最大挙上重量(1RM)の80〜90%
  • 回数:3〜7回
  • セット数:4〜6セット
  • セット間の休憩:2〜3分

ポイント

  • 重量が増えるため、ウォームアップを十分に行うことが重要です。
  • フォームを維持できる範囲内で重量を選択します。
  • 回数が少ないため、各回の質(スピードや動作の正確さ)を重視します。
  • 十分な休憩を取ることで、次のセットで最大のパフォーマンスを発揮できます。

筋持久力向上

長時間の運動や日常生活での疲労耐性を高めたい場合は、軽い重量で多くの回数を行うのが効果的です。

  • 重量:最大挙上重量(1RM)の50-60%
  • 回数:13〜20回以上
  • セット数:2〜3セット
  • セット間の休憩:30〜60秒

ポイント

  • 「楽に感じるが、セットの終わりには少し疲れを感じる」程度の重量を選びます。
  • フォームを維持しながら、一定のペースで行うことが重要です。
  • 回数が多いため、呼吸を整えながら行います。
  • 短い休憩で次のセットに移ることで、持久力の向上につながります。

まずは軽い重量で正しいフォームを習得することから始めましょう。その後、自分の目的に合わせてトレーニング方法を選択し、徐々に負荷を上げていくことをおすすめします。無理をせず、長期的な視点で継続することが、効果的なトレーニングの鍵となります。

スクワットのすごい効果を体感しよう

スクワットは、全身の筋肉を効果的に鍛えられる素晴らしいトレーニングですが、バーベルの重量が重くなればなるほど、しゃがむ深さが深れば深いほど辛くなってきます。スクワットの神様と呼ばれるトム・プラッツの言葉を借りれば、「最も辛いことは最も効果的である」というのがスクワットの本質です。辛いからこそ、正しいフォームでの実施が極めて重要になります。誤ったフォームは、期待する効果を得られないだけでなく、怪我のリスクも高めてしまうため、初心者の方には、パーソナルジムでのトレーニングをおすすめします。ぜひリアルワークアウトの利用をご検討ください。


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執筆監修者
株式会社WORKOUT
代表取締役 Co-founder & CEO
1985年5月24日生まれ、東京都港区出身。
10代で吉本RandC(現 吉本ミュージック)にて業務委託のアーティスト兼クリエイターとして活動。
その後、20代前半でインターネットマーケティング会社を起業。以降、出版広告会社の代表も務め、30歳の時に東証1部上場企業へ事業譲渡。
事業譲渡後は、株式会社アカツキの新規事業開発室(LX事業部)にジョインし、エンターテイメントxテックを中心とした新規事業、各IPの立ち上げに携わる。
2018年に同社創業、代表取締役に就任。
創業から僅か5年でパーソナルジム「REAL WORKOUT」を国内外に100店舗展開している。
執筆トレーナー
新中野店オーナートレーナー
出口 雄策

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自分自身も学生時代に肥満で悩んでおり、筋トレと食事管理で30kg痩せることができました。「頑張ってるけど痩せられない」「リバウンドしてしまった」「食べすぎてしまう」など

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■資格■
・JOPH ダイエットアドバイザー
・JCCA ベーシックインストラクター

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