筋トレ後ストレッチしないとどうなる?効果を高めるマッサージも紹介

公開日:2024/02/04 更新日:2024/05/23

「筋トレ後はストレッチした方がいい?」
「筋トレ後にストレッチしないとどうなる?」
本記事では筋トレ前ではなく「筋トレ後」のストレッチの効果やメリットについて徹底解説します。筋トレ後のおすすめストレッチ&マッサージもご紹介。ぜひ最後までご覧ください。

筋トレ後にストレッチする効果やメリット

筋トレを行った後は、筋肉の損傷や心拍数や呼吸量の増加、代謝の変化などが起こります。この時にストレッチを行うと、体にどのような影響を及ぼすのでしょうか?以下に解説していきます。

ストレッチの役割とは

筋トレを行うと、筋肉は激しい運動によって収縮して固くなります。筋肉が固くなる原因の一つに「乳酸」という物質の蓄積によるものがあります。乳酸は運動中に筋肉がエネルギーを生成する際の副産物として現れ、筋肉の疲労や硬直を引き起こすと言われているのです。
筋トレ後にストレッチを行うと、固まった筋肉を伸ばして筋肉内の血流を改善し、乳酸などの老廃物の排出を促進します。さらに、筋肉を伸ばすことで筋肉内の緊張が和らぎ、筋肉の柔軟性が高まり、筋肉痛の軽減や怪我の予防にも繋がります。

筋肥大の促進

ストレッチ自体には筋肥大効果はありません。しかし、筋肥大の手助けになる効果は期待できます。
筋肉の上には「筋膜」という薄い膜があります。筋トレ後のストレッチはその筋膜を伸ばし、筋肉線維が太くなるスペースを作ることで筋肥大に役立つと言われています。
また、ストレッチによって筋肉の柔軟性が向上するため、筋肉の可動範囲が広がります。筋肉が正しく大きく伸び縮みできるようになることで、筋トレの強度が上がって筋肥大を促進します。さらに、筋肉への血流が増加することで筋肉内への酸素や栄養素の供給が向上し、筋肉内の代謝物質の除去も促進されるため、筋肉の回復と成長にも有効なのです。

筋肉痛の軽減

ストレッチは筋肉の緊張を和らげ、筋肉痛の発生や程度を軽減する効果も期待できます。筋トレによって引き起こされる遅発性筋肉痛(DOMS)は、筋肉の微細な損傷と炎症などによって発生すると言われていますが、ストレッチはこれらの症状を和らげるのに役立ちます。

睡眠の質の向上

ストレッチは心身の緊張を解放します。体が強張ったり、血行が悪いままだと睡眠の質が下がることがありますが、ストレッチのリラックス効果によって睡眠の質が向上し、筋肉の回復や成長に必要な休息を得やすくなります。質の高い睡眠は、筋トレの効果を最大化するために重要なのです。

ストレッチは痩せる?

ストレッチ自体に直接的な脂肪燃焼効果はありません。しかし、柔軟性の向上や血流の改善によって、運動全体のパフォーマンスが向上し、結果的にカロリー消費の効率が良くなる場合もあります。また、ストレスの軽減や心身のリラックスによって、過食などのストレス関連の食習慣を減らす助けにもなります。このようにストレッチによって間接的にはダイエットにいい影響を及ぼすこともあるでしょう。

筋トレ後のストレッチにデメリットはある?

筋トレ後のストレッチは、適切に行う分には特にデメリットはありません。しかし、無理に伸ばすと筋肉や腱に負担をかけることがあります。
ストレッチは無理のない適度な強度で行うことが重要です。ちなみに、静的ストレッチは筋肉が温まっている状態で行うことが推奨されており、冷えた状態でのストレッチは怪我のリスクを高める可能性があるため、筋トレ後や軽いウォームアップ後に行うのが理想的です。

ストレッチはタイミングによっては逆効果?いつすればいい?

上記のようにストレッチは多くの場合、筋トレの効果を高めるサポートの効果が期待できます。しかし、間違った方法で行うと、逆にトレーニングの効果を損なう可能性もあります。
ここでは、ストレッチが筋トレに悪影響を及ぼすケースについて詳しく見ていきましょう。

筋トレ直後のストレッチ

諸説ありますが、筋トレ直後のストレッチは避けたほうが良いと研究結果も出ているようです。筋トレによって筋繊維は微細な損傷を受け、この損傷の修復過程が筋肉の成長につながりますが、最近の研究によると、筋トレ直後の30〜60分以内に行うストレッチが、筋肉の成長を妨げる可能性があることが示唆されているのです。したがって、筋トレ直後のストレッチは避け、30〜60分以上空けたり、夜の入浴後に行うようにすると良いでしょう。

筋トレ前のストレッチ

筋トレ前のストレッチは注意が必要です。従来は、運動前に静的ストレッチ(一定の姿勢を長時間キープするストレッチ)を行うことが推奨されてきましたが、近年の研究では、静的ストレッチが筋肉の出力や筋力の一時的な低下を引き起こす可能性が指摘されています。これは、筋肉を伸ばし続けてしまうことによって筋肉の張力(ちょうりょく)が一時的に減少するためと言われています。
筋トレ前には、筋肉を暖め、可動範囲を広げることを目的としたダイナミックストレッチ(動的ストレッチ)を行うようにしましょう。ダイナミックストレッチは、筋肉を活性化させ、関節の可動域を増やし、筋トレのパフォーマンスを向上させます。
静的ストレッチやダイナミックストレッチについては、下記記事でも解説していますのでご覧ください。

筋トレ後にストレッチしないとどうなる?

筋トレ後にストレッチを行わないと、体に様々な影響が生じる可能性があります。
ここでは、特に「体が硬くなる」と「筋肉痛になりやすい」という二つの影響について掘り下げて説明します。

体が硬くなる

筋トレ後にストレッチを怠ると体が硬くなる可能性があります。これは主に乳酸の蓄積と血流の低下が原因と言われています。前述したとおり、筋トレなどの高強度な運動を行った際、筋肉でエネルギーを産み出す過程で乳酸が生成されます。運動後に体内に乳酸が残っていると、筋肉が硬く感じられることがあるのです。
また、筋トレを行うと、筋肉への血流が一時的に増加しますが、運動後には血流が低下する傾向にあります。血流が低下すると、筋肉に蓄積された乳酸やその他の代謝物質の除去が遅れ、筋肉の硬直を引き起こすことがあります。

筋肉痛になりやすい

ストレッチをしないでそのままにしておくと、血流の低下により修復に必要な酸素や栄養素が筋肉に届きにくくなります。その結果、筋肉の回復が遅れて筋肉痛が発生しやすくなったり痛みが強くなる可能性があるのです。

部位別!筋トレ後のおすすめストレッチ&マッサージ

ここからは部位別のストレッチとマッサージの方法をご紹介します。より効果を出すために柔らかいボール(テニスボールがおすすめです)や、ストレッチポールがあるとよいでしょう。

足裏

ストレッチ
座った状態で片足をもう一方の膝の上に置きます。手で足の指をゆっくりと引っ張り、足裏全体に伸びを感じさせます。足裏の筋肉を柔らかくし、歩行や立ち仕事による疲れも和らぎます。

マッサージ
座った状態で、テニスボールや専用のマッサージボールを足裏に置き、ゆっくりと体重をかけながらボールを転がします。特にアーチの部分やかかと周辺を重点的に行うと、足裏の緊張が和らぎます。

ふくらはぎ

ストレッチ
壁に向かって立ち、一方の足を後ろに伸ばし、かかとを床につけたまま前の足を曲げます。壁に手をつけて体重をかけることで、ふくらはぎの筋肉を伸ばします。ランニングなどの有酸素運動後にも有効です。

マッサージ
座った状態で、ふくらはぎに沿って手のひらやマッサージローラーを使い、下から上に向かって圧をかけます。血流を促進し、筋肉の回復を早めます。

膝裏

ストレッチ
椅子に座り、片足を伸ばして膝裏を伸ばします。もう一方の足は曲げて床につけ、上半身を前に傾けることで、膝裏の筋肉を伸ばします。

マッサージ
膝裏の筋肉に優しく圧をかけ、上下にマッサージします。膝裏は血管が多くデリケートな部分のため、お風呂などで優しくマッサージしてください。

太もも

ストレッチ
床に座り、足を前に伸ばして、上半身を前に倒して太ももの前面を伸ばします。特にスクワットなど脚の筋トレの後に有効で、太もも前面の筋肉をリラックスさせます。

マッサージ
マッサージローラーや手を使って、太ももの前面と側面をマッサージします。

お腹

ストレッチ
うつ伏せになり、手のひらで床を押しながら上半身を持ち上げ、腹部を伸ばします。上半身のツイストを追加するとより腹部の筋肉を伸ばすことができます。

マッサージ
お腹周りを優しく円を描くようにマッサージします。腹部の緊張を和らげ、消化の助けにもなります。

背中

ストレッチ
床に座り、両足を前に伸ばし、上半身を前に倒して背中を伸ばします。姿勢の改善にも役立ちます。

マッサージ
ストレッチポールやマッサージローラーの上にうつ伏せになって、背中全体を上下にマッサージします。

ストレッチ
壁の隅に立ち、片腕を壁につけて体をゆっくりと反対側にひねり、胸の筋肉を伸ばします。特にプッシュアップやベンチプレス後に有効です。

マッサージ
鎖骨から腕の付け根や胸骨までの胸の筋肉に沿って、手のひらや指で優しくマッサージします。

肩と腕

ストレッチ
一方の腕を頭上や胸の前で曲げ、もう一方の手で曲げた腕の肘を押し、肩と腕の筋肉を伸ばします。特にアームカールやショルダープレス後に有効です。

マッサージ
肩から腕にかけて、手のひらや指で圧をかけながらマッサージします。

ストレッチ
頭をゆっくりと前後左右に動かし、首の筋肉を伸ばします。デスクワークや長時間の運転後に特に有効で、首の緊張を和らげます。首は体の中でもデリケートな部分のため無理や強い力はかけないように注意しましょう。

マッサージ
首の後ろと側面を優しく指で押し、マッサージします。頭痛や肩こりの軽減にも役立ちます。

マッサージガンの活用

マッサージガンは筋肉を振動させて深部にまでアプローチできるため、筋トレ後の疲労回復に特に効果的です。使用する際は、痛みを感じない程度の強さで、各部位を1〜2分ずつマッサージします。特に疲れている部位や硬い部位には、少し長めに時間をかけると良いでしょう。

ストレッチをうまく活用して筋トレ効果を高めよう!

この記事では、筋トレ後のストレッチとマッサージの重要性と具体的な方法について詳しく解説しました。筋トレとストレッチをセットで適切に行えば、筋トレの効果を高めることができます。ただし、適切な効果を出すにはコツが必要ですので、初心者の場合、最初はパーソナルジムで正しい筋トレとストレッチを学ぶことをおすすめします。


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執筆監修者
株式会社WORKOUT
代表取締役 Co-founder & CEO
1985年5月24日生まれ、東京都港区出身。
10代で吉本RandC(現 吉本ミュージック)にて業務委託のアーティスト兼クリエイターとして活動。
その後、20代前半でインターネットマーケティング会社を起業。以降、出版広告会社の代表も務め、30歳の時に東証1部上場企業へ事業譲渡。
事業譲渡後は、株式会社アカツキの新規事業開発室(LX事業部)にジョインし、エンターテイメントxテックを中心とした新規事業、各IPの立ち上げに携わる。
2018年に同社創業、代表取締役に就任。
創業から僅か5年でパーソナルジム「REAL WORKOUT」を国内外に100店舗展開している。
執筆トレーナー
新中野店オーナートレーナー
出口 雄策

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自分自身も学生時代に肥満で悩んでおり、筋トレと食事管理で30kg痩せることができました。「頑張ってるけど痩せられない」「リバウンドしてしまった」「食べすぎてしまう」など

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■資格■
・JOPH ダイエットアドバイザー
・JCCA ベーシックインストラクター

出口雄策のインタビュー記事→

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