生理中に筋トレしてもいい?効果に影響はある?

公開日:2025/01/19 更新日:2025/01/19

生理中はあまり動きたくない女性も多いと思います。しかし、せっかく筋トレを継続しているのに生理期間中ずっと休んでしまうと、これまでの積み重ねが崩れてしまいそうで不安になりますよね。
そもそも生理中に筋トレはしてもいいのでしょうか?本記事では、生理中の筋トレが体に与える影響や効果について解説します。知識を深めて生理期間をうまく乗り越えましょう。

生理中の筋トレや有酸素運動は意味ない?効果は?

「生理中はやせにくい」「生理中は筋肉がつきにくい」
といった話を聞いたことはありませんか?もしこれが事実であれば、生理中の筋トレは意味ないのでは?と思ってしまいますよね。本当にそうなのでしょうか?
結論として、生理中に筋トレを行っても効果は見込めます。
本章では、生理中のホルモンの変化や症状や生理中に筋トレを行った場合の効果について解説します。

生理中の女性ホルモンの変化

月経(生理)周期は「月経期→卵胞期→排卵期→月経前」というサイクルの繰り返しです。女性ホルモンの分泌量は、このサイクルの中で変動します。

女性ホルモンには「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2種類があります。
まずはこの2種類のホルモンがどのような働きをもっているかを見ていきましょう。

エストロゲン(卵胞ホルモン)

エストロゲンは、主に卵巣で分泌され、女性らしい丸みのある体形をつくったり、コラーゲン産生を促して肌の潤いやツヤを守る美肌をつくってくれる働きがあります。また、子宮内膜を厚くして妊娠に備える「妊娠の準備」の役割ももっています。

プロゲステロン(黄体ホルモン)

プロゲステロンは「妊娠を成立」させるホルモンです。基礎体温を上げ、エストロゲンの働きによって厚くなった子宮内膜を柔らかく維持して受精卵が着床しやすいように安定させたり、乳腺を発達させて妊娠しやすい状態にする働きがあります。また、食欲を増進させる作用や体に水分や栄養を溜め込みやすくする「妊娠の継続」の役割ももっています。プロゲステロンが増加すると、むくみや食欲増加、眠気、イライラなどが起こりやすくなるといわれています。

エストロゲンの分泌量は、月経から排卵までの卵胞期に増加し、排卵直前にピークに達して排卵後に減少します。一方で、プロゲステロンの分泌量は、排卵後にピークに達し、その後妊娠が成立しなかった場合、排卵の1週間後くらいから減り始めます。さらに1週間くらい経つと、妊娠のために厚くなっていた子宮内膜がはがれる「月経(生理)」が始まります。したがって、生理中はエストロゲンとプロゲステロンの分泌が低下している状態にあります。

生理中の症状

生理とは、妊娠に向けて厚くなっていた子宮内膜が剥がれ落ち、子宮が収縮して経血を体外に押し出す現象です。 医学用語では「月経」と呼ばれています。
子宮が収縮する影響で、下腹部や腰痛といった生理痛のほか、頭痛や吐き気、下痢、めまい、倦怠感などの症状を伴うことがあります。また、女性ホルモンのバランスや自律神経の乱れが原因で、手足や顔がむくむこともあります。

筋トレが生理中の体に与える影響と効果

生理中は女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンが減少している時期です。体に水分や栄養を溜め込みやすくするプロゲステロンの分泌量が増える黄体期の時期に比べると、生理中は筋トレの結果が出やすいと考えることができます。したがって「生理中の筋トレは意味がない」とは言い切れません。しかし、体調面で考えると、前節で説明した生理中の症状によって体調が悪化している場合があります。また、生理中は出血により鉄分が不足しやすいので、激しい運動でめまいやふらつきが起きるおそれもあります。一方で、運動によって幸福感を与えるといわれるエンドルフィンというホルモンが分泌されることで、生理中のストレスを軽減する効果も考えられます。また、筋トレによって体を動かすことでリンパの流れが良くなり、生理中に起こりやすいむくみを和らげることができます。
したがって、生理中の筋トレは自分の体調と相談して、無理の範囲で行うべきでしょう。

生理中はジムに行かない方が良い?

体調が良ければ、生理中にジムに行っても何も問題はありません。ただし、経血の量は個人差があります。一般的な経血量の人でトレーニング中の経血の漏れが気になる場合は、本記事の最終章に「漏れるのを防ぐには?おすすめの生理用品」をご紹介していますので参考にしてみてくだい。日中でも夜用のナプキンを付けないと漏れてしまったり、長時間向けのタンポンを装着してもすぐに漏れてしまう位経血の量が多い人は、一度受診していただき、トレーニングの可否を相談してみましょう。

ダイエットは生理周期のどのタイミングに合わせるべき?

前章では生理周期について具体的に解説しましたが、実際ダイエットにはどの時期に行うと良いのでしょうか?それぞれ解説します。

ダイエットに適している(痩せやすい)時期

生理周期の痩せやすい時期は「卵胞期」と「排卵期」で、生理後から排卵期までの期間になります。各時期の特徴を見ていきましょう。

卵胞期(生理後~排卵前:7~14日目)

エストロゲンの分泌が増加し、代謝が上がります。心身が活発で、エネルギー消費が高まり、食欲が安定しやすく、非常に痩せやすい時期のため、ダイエットに最適といえるでしょう。この時期は、カロリーコントロールしながら、筋トレや有酸素運動に力を入れると良いでしょう。

排卵期(排卵日を中心とした数日間:14~16日目)

エストロゲンがピークに達し、その後徐々に低下します。痩せやすい時期ですが、排卵後にプロゲステロンが上昇し始めるため、少しずつ体がむくみやすくなる可能性があります。適度な筋トレと有酸素運動によって血流を促進し、むくみ予防を心がけましょう。

ダイエットに適さない(痩せにくい)時期

生理周期の痩せにくい時期は「黄体期」と「月経期」で、排卵後~生理までの期間になります。各時期の特徴を見ていきましょう。

黄体期(排卵後~次の生理前:16~28日目)

プロゲステロンの分泌が増加し、基礎体温が上昇します。食欲が増加し、甘いものや脂っこいものを欲しやすくなります。また、体が水分を溜め込んでむくみが出やすく、痩せにくい時期になります。疲れやすくストレスが溜まりやすい時期のため、高強度な運動は避けて軽めの運動を心がけると良いでしょう。また、食事管理を意識して暴飲暴食を避けることが重要です。

月経期(生理中:1~7日目)

エストロゲンとプロゲステロンの分泌が低下している時期です。黄体期のような痩せにくさはないものの、血糖値が安定せず、エネルギーが不足しやすく、生理特有のさまざまな症状が起きやすく疲れやすい時期のため、引き続き高強度な運動は避け、無理のない範囲で軽めの筋トレや有酸素運動を心がけましょう。

漏れるのを防ぐには?おすすめの生理用品

生理中に筋トレや有酸素運動を行う際、経血の漏れが気になって、集中しにくいという人も多いと思います。本章では、トレーニング中の経血の漏れ予防におすすめの生理用品を紹介します。

ソフィ シンクロフィット

ユニ・チャームから発売されている「ソフィ シンクロフィット」は、生理用ナプキンに合わせて使うことで吸収力がプラスされる生理用品です。下着に貼り付けるナプキンとは異なり、デリケートゾーンに当てて挟むことで、伝いモレがしにくくなります。また、シンクロフィットは、本体も個別ラップも含めてすべて水洗トイレに流すことができる「流せるナプキン」です。そのため、交換時は便座に座って少し足を開くことで自然にトイレに落ちてそのまま流すことができて簡単です。サニタリーボックスの置いていないトイレでも安心して使えます。経血の少ない日は、シンクロフィットのみを取り替えるだけ良い場合もあり、簡単・快適に過ごせておすすめです。

吸水ショーツ

ここ数年で「吸水ショーツ」という言葉を耳にすることが多くなっていると思います。これは吸水サニタリーショーツのことです。普通のサニタリーショーツとの違いは、クロッチ部分に吸水機能が付いている点です。サニタリーショーツは生理用ナプキンとの併用が必須であることに対して、吸水ショーツは一定量の経血であれば、ナプキンを使用しなくてもショーツのみで過ごすことができます。また、経血の多い日は、生理用ナプキンを併用することで、ナプキンとショーツの両方で経血の漏れをカバーしてくれますので、トレーニング時も安心できます。

ショーツ型ナプキン

ショーツ型ナプキンは、ショーツと生理用ナプキンが一体化したものです。経血の漏れは、ナプキンが正しい位置に装着できていなかったり、動いているうちにズレてしまうことで起きやすくなります。ショーツ型ナプキンはショーツとナプキンのズレを気にすることなく、履くだけでモレ対策ができるすぐれものです。トレーニング中にナプキンのズレが気になる方は、ショーツ型ナプキンを使用することによって対策でき、トレーニングに集中できるでしょう。

生理とうまくつきあって効率よく効果をだそう!

いかがでしたでしょうか。生理中に筋トレを行っても効果は見込めます。ただし、無理のない範囲で自分の体と相談しながら行うことが重要です。筋トレができそうな日は、適切な生理用品を選んで快適にトレーニングに励みましょう。


パーソナルジムは利用者の目的や状態に応じて、適切なトレーニングメニューを組み合わせてアドバイスします。REAL WORKOUT(リアル ワークアウト)では、全国に100店舗以上展開しており、女性トレーナー在籍の店舗もあります。初回60分の無料体験を実施していますのでぜひ一度試しに利用してみてください。職場や自宅など通いやすい場所にぜひ一度お越しください。

執筆監修者
株式会社WORKOUT
代表取締役 Co-founder & CEO
1985年5月24日生まれ、東京都港区出身。
10代で吉本RandC(現 吉本ミュージック)にて業務委託のアーティスト兼クリエイターとして活動。
その後、20代前半でインターネットマーケティング会社を起業。以降、出版広告会社の代表も務め、30歳の時に東証1部上場企業へ事業譲渡。
事業譲渡後は、株式会社アカツキの新規事業開発室(LX事業部)にジョインし、エンターテイメントxテックを中心とした新規事業、各IPの立ち上げに携わる。
2018年に同社創業、代表取締役に就任。
創業から僅か5年でパーソナルジム「REAL WORKOUT」を国内外に100店舗展開している。
執筆トレーナー
Available in English
高井良 茜

整体師の資格も持っているので、トレーニングの楽しさをお伝えするだけでなく、肩こりや腰痛などの身体の不調なども改善するお手伝いをさせていただきます。身体がよくなると、フォームも良くなり、トレーニングの質も上がり、私生活の動きも向上し、人生が楽しくなりますよ。最近はアンチエイジングに目覚めているので、美しくなるための献立などもアドバイスさせていただきます。運動も楽しんで行うのが一番ですので、トレーニングが皆様の楽しみのひとつになってくれれば幸いです。

高井良茜のインタビュー記事→